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東日本大震災で被災した岩手県大槌町の造船所復興までの軌跡を追った写真集「造船記」の出版と写真展開催をクラウドファンディングで実現!

写真集『造船記』〜岩手県大槌町・11年間の復興の軌跡〜
の出版と写真展を実現したい!

東日本大震災で被災した岩手県大槌町の造船所を舞台に、11年間にわたる復興の軌跡を伝えるプロジェクト。誰が、どのようにして再建したのか。新しい町ができるまでの軌跡を後世に遺したい。

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額1,600,000円を達成し、2023年1月31日23:59に終了しました。

コレクター
116
現在までに集まった金額
1,800,000
残り日数
0

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額1,600,000円を達成し、2023年1月31日23:59に終了しました。

Presenter
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PRESENTER
野田雅也

写真家、映画監督。写真集+写真展『造船記』プロジェクトを始めました。

​被災地の海に生きる  写真・文 野田雅也

vol. 2 2022-11-19 0

被災地の海に生きる 

「朝日新聞 AERA (アエラ)」(2012年3月掲載)

写真・文 野田雅也

 津波で壊滅した岩手県大槌町。ひょうたん島のある赤浜地区の岸辺に、震災後に最も早く事業を再開した岩手造船所がある。陸に打ち上げられた漁船や小舟が修理のために運び込まれ、被災地に機械音を響かせる。

 高さ6.4メートルの防波堤より海側にある造船所は、係留していたサンマ船など13雙とともに、真っ先に流された。被災した船には、定期検査のため地震のわずか2時間前に修繕用ドックに上げられた観光船「はまゆり」があった。「屋根の上の遊覧船」と脚光を浴びた釜石市のあの船だ。

 赤浜小学校の裏山に避難した川端義男社長(70)は、「第2波の引き波で、民宿『あかぶ』さんの屋根にポンと乗りあげた」とその始終を見た。人様の屋根で絶妙にバランスを保つ観光船に「申し訳ないやら、恥ずかしいやら」。北海道の根室港に流れ着いた船もあった。

 私が赤浜地区を二度目に訪れた4月6日、折れ曲がった鉄骨や木材を掻きわけ、道具を拾い集める男性を見かけた。その人が川端さんだった。当時、惨状を前に再建をあきらめていたが、「造船所が動かなければ、漁師も立ち上がれない」と自らでがれき撤去を始めた。幸いにも、船を引き上げるためのレールが残っている。「もう一度できる」と確信した。被災地では、まだ遺体捜索が続けられていた頃だ。

 明治時代から続く造船所を4代目として継いだ川端さんは、昭和20年の大槌空襲の後、焼け野原から再建する父の姿を見て育った。「無ければ、造ればいい」という言葉通り、流れ着いた廃材で作業小屋を建て、海水に浸かった機器類を整備した。従業員1名が犠牲になったが、生き残った14名の仲間も避難所から通い、手伝いを始めた。長年の経験をもつ熟練工たちは手先の感覚で鉄パイプを曲げ、海水で錆びた鉄板をガスバーナーで切り抜く。図面もないが、船のディーゼルエンジンを利用した船舶巻き上げ機を手作りした。これで70tまでの小型船をドックに引き上げることができる。エンジンが黒煙をあげ、造船所は復活した。

 81歳の船大工、東満衛門さんは寝たきりだった妻を津波で亡くした。倒壊した自宅のベッドのそばに横たわる姿を見つけた。人生を共に歩んできた妻への想いを胸に、ふたたび造船所へ戻った。「仕事をしながら、パタッと逝けば本望」。漁に使用するタモの柄を、杉の丸太から鉋ひとつで削り造る。造船所の仲間からは、「あの人しかできない凄腕だ」と仰ぎ見られる。

 小舟の補修作業を行う石村行輝さん(60)は、「船底しかなかった」とがれきの中で発見されたアワビ漁の磯舟を指差した。持ち主の行方は今もからない。漁を継いだ息子から、「親父の形見に修復してほしい」と頼まれた。石村さんは「どの舟にも想いが込められている」と丹念にヤスリをかける。

 本格的に造船所が始動すると、馴染みの機械工やペンキ屋などが、「仕事があれば声かをけて下さい」と訪ねてきた。川端さんは「誰もが立ち上がろうと必死だ。協力し合ってみんなが飯を食えればいい」と助け、助けられる関係を大切にする。ある漁師は、「魚が捕れたら、少しずつ払うから」と修理を終えた船に大漁旗を掲げて沖に出た。仕事は稼ぐためではなく、人と人とを繋ぐためにある。

 年が明けた1月5日、大槌町では震災後に初めてとなるサケの定置網漁が再開された。港を出航した2隻の久美愛丸は、岩手造船所で修理されたもの。サケを甲板に引き揚げるタモ網は、東さんが作り上げたものだ。初漁の翌日、男たちの弁当には焼き鮭が添えられ、白米には新鮮なイクラがたっぷりとのっていた。海の幸の輝きに、私は営みのつながりを感じた。

確かな一歩を踏み出したが、湾に船が行き交う日は、遠い

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  • 3000

    お礼状と特製ポストカード

    • お礼状(郵送)1通
    • クラウド支援者専用『造船記』ポストカード1枚
    • 展示会場のサンクスボードにお名前を記載(1名)
    • 2023年03月 にお届け予定です。
    • 24人が応援しています。
  • 10000

    写真集とDVDセット

    • お礼状(郵送)1通
    • クラウド支援者専用『造船記』ポストカード1枚
    • 展示会場のサンクスボードにお名前を記載(1名)
    • 写真集『造船記』(サイン入り)1冊
    • DVD『ふるさと津島』1枚
    • 2023年03月 にお届け予定です。
    • 68人が応援しています。
  • 30000

    大槌サーモン詰め合わせセット

    • お礼状(郵送)1通
    • クラウド支援者専用『造船記』ポストカード1枚
    • 展示会場のサンクスボードにお名前を記載(1名)
    • 写真集『造船記』(サイン入り)1冊
    • DVD『ふるさと津島』1枚
    • 大槌サーモン詰め合わせセット(5000円相当)発送元:ど真ん中おおつち協同組合
    • 2023年03月 にお届け予定です。
    • 14人が応援しています。
  • 50000

    大槌海の幸+写真プリントセット

    • お礼状(郵送)1通
    • クラウド支援者専用『造船記』ポストカード1枚
    • 展示会場のサンクスボードにお名前を記載(1名)
    • 写真集『造船記』(サイン入り)1冊
    • DVD『ふるさと津島』1枚
    • 「大槌海の幸セット」(8000円相当)発送元:ど真ん中おおつち協同組合
    • オリジナル写真プリント1枚
    • 2023年03月 にお届け予定です。
    • 8人が応援しています。
  • 100000

    展示作品(額装付き)セット

    • お礼状(郵送)1通
    • クラウド支援者専用『造船記』ポストカード1枚
    • 展示会場のサンクスボードにお名前を記載(1名)
    • 写真集『造船記』(サイン入り)1冊
    • DVD『ふるさと津島』1枚
    • 大槌海の幸セット(1万円相当)発送元:ど真ん中おおつち協同組合
    • 展示作品(額装付き)1点
    • 2023年03月 にお届け予定です。
    • 2人が応援しています。
  • 300000

    熱烈サポートコース

    • お礼状(郵送)1通
    • クラウド支援者専用『造船記』ポストカード1枚
    • 展示会場のサンクスボードにお名前を記載(1名)
    • 写真集『造船記』(サイン入り)1冊
    • DVD『ふるさと津島』1枚
    • 大槌海の幸セット(1万円相当)発送元:ど真ん中おおつち協同組合
    • 「協賛」or「協力」としてお名前を記載(1名または1団体名・奥付けへの記載は12/31受付終了)
    • 2023年03月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。