公共の資金とクラファンの資金の関係について私たちが考えていること
vol. 1 2023-08-15 0
私たちのクラファンプロジェクト「ゾンビ音楽|ミュージック&ドキュメンタリー リサーチプロジェクト」は、10月14、15日に愛知県芸術劇場で開催する『大霊廟Ⅳ 音楽崩壊』という公演の制作と関連しつつ並行して進めているプロジェクトです。
愛知県芸術劇場は公共の劇場で、つまり、この公演は公共の資金によって制作が進んでいます。
それに対して「リサーチプロジェクト」の方はみなさんからのクラファンでのご支援を元に進めています。
このことの関係は、どういうことなのだっけ?ということをプロジェクトメンバーで改めて考えて話し合う機会がありました。主なきっかけは、最近あった国立科学博物館のクラファンにまつわる報道を目にしたことです。
それを受けて、安野太郎から以下のメッセージを出しました。
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《作曲家・安野太郎からのメッセージ》
国立科学博物館のクラファンの件でちょっとひっかかったので、誤解のないように伝えておきます。今回のクラウドファンディングは、10月14,15日に愛知県芸術劇場で行う公演の制作費が足りないから行うものではありません。公演の制作費は足りているので、その点は何も心配いりません。愛知県芸術劇場はちゃんと制作費を確保してくれています。だから、クラファンのリターンに「公演へのご招待」がないのです。
今回のクラファンは舞台上で行う公演以外にもやりたいことができてしまったので、その予算を作るためのものです。つまり、僕と小野寺くん(公演を一緒に作ってる人物)の欲望が公演という枠組みを飛び出してしまっており、そんな僕らの希望を叶えたいなーという素直なわがままです。
よろしくです。
安野太郎
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自分たちのやっていることについての私たちの認識は、考え方としても実態としてもここで安野が書いているようなことです。
プロジェクトメンバー(=小野寺)が個人的に思っていることをちょっとだけ書き足すと、安野が私たちの「わがまま」と書いているのがホントにその通りだなと感じています。私たちとしてクラファンというものに取り組んでいるのは今回が初めてなのですが、私たちにとってのクラファンというものは「わがままに付き合ってもらうプロセス」だなというようなことを感じています。
私たちは、わたしたちの個人的なわがままにはわたしたちの個人的な事情を超えた普遍的な意味がある(はず)と、思っています。
支援してくださっているみなさん、本当にありがとうございます。
引き続きどうぞよろしくお願いします。
↑画像は前作リサーチブック「外典 大霊廟Ⅲ」
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