8月1日
vol. 8 2019-08-01 0
こんばんは。兵太です。
梅雨も尾を引く7月も終わり、日差しの燃ゆる8月は入道雲の姿をしてやってきました。暑いです。
今日は少し要領を得ない話になりますが、今はそう喋りたいのです。
先日監督のお話の通り撮影も終わりを迎えました。日々時間と体をけずりその結晶を銀幕に落とすべく燃えた1ヶ月間、それは日常を描く非日常でした。
作品を作ることが作家の使命であり、作家の元を離れた作品はもう客のものであり、我々がいつまでも扱っていいものでは無い。
これは私の師の言葉です。確かにそうだ。そう思い日々創作をする身ですが。
撮影が終わった後日、私用により旧来の知人と久方の酒をたしなんだのですが、うっかり楽しみすぎた故に初めて渋谷で朝を待つことになりました。あぁ無情。あぁ怠惰。この私利私欲の肥溜めのような街と夜、こんなものが身近にあるだなんて。そして今夜は私もその1つだなんて。布団が恋しい。そんな思いで朝と始発の田園都市線各駅列車を待ち、大人しく家に帰りました。
その最中ふと思ったものが、この無駄な時間を過ごす人間がいる傍ら、ゆうなぎに生きた人々のような人生がすぐ身近にあるのかもしれない。又は、あの作品のあの人たちの近くにも、こんな無駄な、無生産な時間を過ごす人間もいるに違いない。自分たちの作品に作家側が今一度浸ることがあるのか。だなんて。
映画を撮る我らとそのお客さん、とか、そんな枠ではなく、これはある意味僕達のもう1つの可能性を提示しているだけであって、それも強引にとかではなく、なにか人の話をふぅんと聞いたり、夕方の近所の晩御飯の匂いで腹を空かせるような、ささやかなものかと。
少し言い過ぎかも知れませんね。
クラウドファンディング、皆様のご支援、ご声援を頂き、誠にありがとうございます。
終了まで残り4日間です。今後とも皆様のお力添えいただければ幸いでございます。並びに最高のお返しが出来るよう精進致しますので、何卒よろしくお願い致します。
明日は所要で実家に帰ります。家族とゆっくり話せる時間が今はなにより幸せかも知れません。
ではまた。
佐々木兵太