松の内のご挨拶
vol. 15 2015-01-14 0
ステージトレーラープロジェクト(STP)にご寄進下さった皆様へ
謹賀新年。といえども、年が明けて、はや2週間です。
(毎年このあたりで、1月が逃げる!と大慌てになっているような気もしますが、今年は殊更です・・・)
昨年はひとかたならずお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。
年始のご挨拶が「松の内期間」ぎりぎりになったご無礼をどうかお許し下さい。
Facebookをご覧の方は知ってくださっていると思いますが、12月は暖房のない廃校にわずかなストーブを持ち込んで25日間の「ゼロ・アワー東京ローズ最後のテープ」北米ツアーのための集中稽古。朝から晩まで連日稽古している間に、クリスマスと自分と家族と大事な友人たちの誕生日が風の様に過ぎ去り、稽古場をかたした後は、東北へ、東京へと動き、そして先週は、城崎国際センターでのテクニカルリハーサル合宿になだれ込みました・・・。緊張感のせいか、ここまで風邪をひいていません。家族がインフルエンザで寝込んでいるのに、家に居る時間が短かすぎて難を逃れました。確か2年前の年末の公演前にも、家族全員ノロで寝込んでいるのに、私は逃げ切ったことがありました・・・薄情者です。
薄情といえば、つまり11月末に舞台トレーラーを大阪の倉庫で冬眠させた後は、ずっと明けても暮れても「ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ」の中にいたわけです。我が子(舞台トレーラー)を寝かせつけた後に浮気する母親のようなものです。はじめは後ろ髪を引かれても、結局、稽古が回り始めるともう止まらなくなってしまいます。
皆さんには舞台トレーラーにご寄進いただいているのですから、台湾で作った大事な子を倉庫に放置して、別作品でアメリカツアーなんぞ何事ぞ、とお怒りになってもご尤もですが・・・・。
しかし、我が子を完全にネグレクトしていたかというとそうではなく、調子の悪い脚を治したり(横浜トリエンナーレ以降、トレーラーの前部の脚が出なくなった。治療費が結構かかりました)、新たに大型スクリーンの設置を検討したり、来春はどんな風に装い新たにしようかと、常に考えております!
一昨日には、大阪の倉庫に冬眠中の我が子に一ヶ月半ぶりに会いに行きました。閉鎖された舞台トレーラー内の暗闇で数分間過ごしただけで、随分と心安らかになりました。真っ暗なので石棺に入った気分になるのです。いとうせいこう氏と対談した時、この閉鎖空間の話をすると、高松塚古墳に入った話をしてくださった。即座にイメージが繋がるのが嬉しかったです。
京都国際芸術祭パラソフィアまで、あと2ヶ月弱。アメリカ公演から戻ったら、パラソフィアのオープニングの日に舞台トレーラーを京都へ連れてきてご開帳。桜を見ながら5月までしばらく一緒にいられる。やれ嬉しや。
そして、出来ればご寄進の皆さんに、ぜひ京都に来ていただきたいと願っています。ご寄進の皆さんに、3月7日〜5月10日の間に、京都の舞台トレーラーの前でお目にかかり、名入れを確認していただき、特典をお渡しできる機会があればどんなに嬉しい事でしょう。
この件については、京都国際芸術祭とも話し合い、改めてまた、ここにご連絡をいたします。
数日お待ちください。皆さまどうか風邪とインフルエンザに気をつけてお過ごしください。
やなぎみわ