「山小屋の思い出vol.11」と、賛同団体からの応援メッセージを紹介します!
vol. 30 2020-07-20 0
ヤマケイ社員による「山小屋の思い出vol.11」と、
賛同団体からの応援メッセージを紹介します。
小社社員はさまざまなかたちで山小屋でお世話になっています。
そんな社員による、山小屋での思い出話をご紹介します。
第11回目は、入社7年目、広告部 菅沼美紀がお届けします!
どうぞお付き合いください。
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台風直撃で山小屋泊
大学生の頃、夏場は必ずアルプスでテント泊縦走をしていました。それまではテントの使用料を支払うぐらいでしか関わりのなかった山小屋さんに、大変お世話になったときの話です。
太郎平から見た槍ヶ岳。この頃はまだ晴れていた
その年は、北アルプスの長期縦走を計画し、実際に折立から雲ノ平、三俣蓮華岳を経て、槍ヶ岳、上高地へと向かっていました。三俣山荘に到着した時点で、台風が本州に接近していて、この先は悪天候が見込まれることが分かました。「ひとまずは進めるところまで進もう」と決め、翌日、双六小屋に到着しました。
だんだん天気が悪くなる
双六のテント場は事前に調べていたことから、池の側のテント場にぜひとも泊まりたいと思っていたので、楽しみで足取りは軽かったです。小屋の受付で「テント泊をしたいです」と言ったところ、「風が強すぎるから絶対にだめ、素泊まりで小屋に泊まりなさい」と諭されました。学生で素泊まりするだけのお金もない我々でしたが、「人が入っていてもテントが飛ぶよ」の一言に、テント場に泊まるワクワクはしぼみ、お財布と相談してなんとか大丈夫そうだと分かったため、素泊まりすることを決めました。
窓を塞いで防風対策している双六小屋
その後、嵐に備え、スタッフさんの手で小屋の窓が板で塞がれ、外のベンチなども小屋の中に片付けられました。薄暗くなった小屋の中にいると、風で板越に窓がガタガタッ!と鳴り始め、小屋が揺れるような荒れた天気になったのです。他のメンバーと顔を見合わせ「山小屋に泊まって良かったな」「ウチら下手したら死んでたな」と話しあったものです(お金がなかったらどうしていたのだろうか‥‥)。
夜が明けて小屋を出ると、暴風が吹いたとは思えないほど、変わらない北アルプスの姿がそこにはありました。山小屋のスタッフさんに見送られながら「今度はお礼を言いに、また絶対泊まりに行こう」と、心に決めて早幾年。コロナが落ち着いた時には双六小屋に行こうと思います。
広告部 菅沼美紀
大学時代にワンダーフォーゲル部に入部し登山を始める。アルプスばかり登っていたが、最近は低山を繋げながら歩いたり走ったり。冬場はへっぽこ山スキーヤーに変身する。
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(株)ゴールドウインと日本山岳救助機構合同会社より、
応援メッセージが届きました!
本基金の賛同及び支援団体・企業である、
(株)ゴールドウインと日本山岳救助機構(jRO)合同会社から
応援メッセージが届きましたのでご紹介いたします。
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かつてない厳しい環境に置かれている山小屋ですが、
これからも私たちが楽しく、安全に登山ができるためにも山小屋の存在は欠かせません。
登山と同じで、苦しくても一歩一歩進めばやがて頂上に着くように、きっと楽しく登山ができる日が来るはずです。
ともにこの状況を乗り越えていきましょう。
NEVER STOP EXPLORING
THE NORTH FACE
ー(株)ゴールドウイン
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これまで、山には要所々々に山小屋があるのは当たり前でした。
山小屋に至る登山道が整備され、難所に鎖やロープがあるのは何の不思議もありませんでした。しかし、今年の春からその常識が全く覆りました。驚天動地の思いです。
山小屋には建物と登山道を自然から守り、登山客に安全で快適な場所と時間を提供する人々がいて、初めて私たちが登山を楽しむことができることを改めて自覚しました。
さらには万一山岳遭難が発生の時は、誰よりも早く遭難者の救助に当たる山小屋の人々の献身をあらためて認識しました。
この度、山と溪谷社様の主唱による「山小屋エイド基金」に、感謝の思いを込めて参加させていただきました。
山小屋の皆様、そして山と溪谷社様、ありがとうございます。
ー日本山岳救助機構(jRO:ジロー)合同会社 代表社員 若村 勝昭
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応援メッセージ、どうもありがとうございました。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
山小屋エイド基金運営事務局
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