三つ峠山荘の中村光吉さんからメッセージが届きました!
vol. 31 2020-07-21 0
山梨県の三ツ峠山は日本山岳遺産に認定されている山です。
三ツ峠山頂直下にある山小屋で、本基金の分配先でもある三つ峠山荘の中村光吉さんからメッセージが届きましたので、ご紹介いたします。
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日本山岳遺産基金に認定されている三ツ峠山から富士山の素晴らしい眺め
三ツ峠山は、富士の最高の眺望で知られています。クライミングゲレンデとしても有名ですね。自然も多様な植物群があるのですが、この数年来ニホンジカが現われて山頂付近にまで食害がおよび、希少な植物群が危機的状況となっていました。
そこで、三つ峠山荘に集う方々で「三ツ峠ネットワーク」という希少植物保全のグループを作り、防鹿柵の設置やササ刈り、個体の調査等、三ツ峠山周辺の自然環境良好な状態を保つ活動しています。どなたでも参加できますので、三ツ峠ネットワークの例会にぜひご参加を(希望者は当山荘にお問い合わせください)。
三ツ峠ネットワークの活動の様子
三ツ峠山の登山道は、富士急行三つ峠駅から。江戸時代の修験の道で、至るところに遺跡があります。特に四国八十八カ所を模した八十八大師は、斜面に並んだ81体のお地蔵さんが山頂近くで出迎えてくれます。河口浅間神社は富士山の世界遺産認定で、奥の院の母の白滝を通る母の白滝ルートは約2時間半、下山道としてもよい道ですね。自家用車があれば1時間の最短ルートもあります。
三ツ峠山頂直下に建つ三つ峠山荘。テラスからの眺めもよい
今回のコロナウィルスの影響で、4月、5月、山荘は閉鎖状態。6月に県をまたいでの移動制限が解除されて間もなくは、皆さんやはり外に出たいのか、特に若い方たちが一時期よく登って来ていましたが、昼前にはほとんど降りてしまう。7月はまた東京の感染者が増えてきて、日帰りもできることから、いずれにせよ山での泊まりは避けて、以前のように山でゆっくりする気持ちになれない…。
そんな山小屋にとっての危機的状況を、ヤマケイさんがバックアップしたクラウドファンディングによって支援してくれる試みは、私たちが困窮するであろうことを考え、山小屋がそこにあり続ける必要性を理解してくれてのことだと思います。現在の募金額に表れているそれらの方々のお気持ちに、感謝です。
中村光吉(なかむら みつよし)
三つ峠山荘主人。1975年頃までヨーロッパやアメリカなど、皿洗いなどをしながら放浪。その後、山荘の仕事に入る。画家でもある。定期的に東京で個展を開催。ラン科植物の自生地の復元は長いキャリアをもつ。
中村さんの絵画の個展
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三つ峠山荘ホームページ→http://mitsutouge.net/
日本山岳遺産基金 三ツ峠山のページ→https://sangakuisan.yamakei.co.jp/2017-mitsutoge.html
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山小屋の方からのメッセージ、また届きましたらお知らせいたします!
引き続き、よろしくお願いします。
山小屋エイド基金運営事務局
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