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「山小屋エイド基金」をクラウドファンディングで実現!

登山者の安全と安心を提供する山小屋を、みんなで応援しよう!
「山小屋エイド基金」

登山の自粛が続く中、宿泊場所、登山道の保守、避難場所としてお世話になっている山小屋を応援するため「山と溪谷社」が立ち上げたプロジェクトです。集まった支援金は、本基金に賛同し、分配先となっている山小屋に均等に分配されます。

FUNDED

このプロジェクトは、目標金額3,000,000円を達成し、2020年8月13日23:59に終了しました。

コレクター
9442
現在までに集まった金額
96,871,982
残り日数
0

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このプロジェクトは、目標金額3,000,000円を達成し、2020年8月13日23:59に終了しました。

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山と溪谷社では、1930年の創業から90年にわたり、山岳や自然に関するさまざまな雑誌、書籍を出版しています。登山道整備や遭難救助など幅広く貢献してくださる山小屋の存続は、そのまま登山文化の存続に直結すると言っても過言ではありません。より多くの山小屋に、より多くの支援をお渡しできるよう、活動してまいります。

ヤマケイ社員による「山小屋の思い出vol.8」を紹介します!

vol. 25 2020-07-06 0

七倉岳から見た船窪小屋

小社社員はさまざまなかたちで山小屋でお世話になっています。そんな社員による、山小屋での思い出話をご紹介します。

第8回目は、入社13年目、デジタル事業本部 田中潤二がお届けします!どうぞお付き合いください。

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人生でいちばん美味しかった、コカ・コーラと、コーヒーの話

学生時代、登山サークルの活動で多くの山に行き、山小屋には何度も立ち寄ってきましたが、学生は常にテント泊だったため、山小屋には泊まったことがずっとないまま生きてきました。しかも、売店の利用すらほぼしたことがなかったのです。

というのも、私の所属していたサークルには「山に入る際に準備した装備・食料で登山を完結させるべし!」という非常に変な文化があったからです。そのため、山小屋に立ち寄っても、テント料金を支払うのみで、ずっと生きてきたわけです。売店を覗くとビールが、炭酸飲料が、スナック菓子が並んでいるものの、まるで修行僧のようにその誘惑に目を背けていました。

もちろん、コッソリ利用する機会は何度もありました。それでも利用をしなかったのは、先輩が怖かったからというわけでもなく、自分を律するためとかいう気持ちがあったわけでもありません。なんとなくパーティの仲間が我慢している中で、自分だけが我慢しないというのが引っ掛かっていたのでしょう。

そんな学生時代に、2度だけ山小屋を利用した経験があります。

船窪小屋すぐ近くのピーク、天狗の庭より。高瀬ダム越しに槍ヶ岳方面を望む

その1回目が、北アルプス・船窪小屋でした。テント料金を支払いに来た私は、初めて、そして唯一誘惑に負けました。船窪小屋はテント場と小屋が若干離れているので、バレることはないだろうという気持ちもあったのでしょう。そのとき購入して飲んだコカ・コーラは、過去にも未来にもいちばん美味しいコーラでした。

余談ですが、飲み終えたあと、その空き缶をどうするか逡巡していると、その様子を察したのか、山小屋の方が「いいよ、置いていって」と引き取ってくれたのは非常にありがたかったです。ゴミを持ち帰るは、登山者の「原則」ですから、山小屋でこっそり買ったはいいものの「テント場に持ち帰ったらバレるな‥‥」と、飲み終わってから気づいたわけです。

七倉岳で迎える夜明け。船窪小屋が管理するテント場は七倉岳の西斜面中腹にあり、静かな雰囲気が楽しめる

そしてもう1回は、北アルプス・双六小屋でコーヒーを飲んだ経験です。この日、三俣蓮華岳から双六小屋に移動していましたが、あいにくの雨天でした。雨に打たれ、気持ちも上がらないまま歩いていて、ようやく小屋が視界に入ってくると――ここで信じられないような暴風雨に見舞われたのでした。

双六小屋は小屋が見えてからもけっこう距離があります。森林限界なので避難する場所もなく、みるみるうちに登山道は沢になり、滝になり、その中を懸命に進み、なんとか山小屋に避難しました。全身ずぶ濡れ、泥だらけで完全に迷惑な客でしたが、小屋の方が「たいへんだったね」と、快く迎えてくれたのはほんとうにありがたかったです。

弓折岳側から見た双六小屋。背後にそびえるのは鷲羽岳

このまま雨宿り利用だけというわけにはいかないだろう、ということで、みんなで規則を破ってコーヒーを注文しました。雨に濡れて冷えた体に温かいコーヒーが体に染み渡り、生き返る気持ちでした。

こちらも余談ですが、このときにコーヒーを買うのにたいへんな議論となりました。頭の硬い「規則は守るべき」という意見に対し、「人として何か注文するのが礼儀」という意見がぶつかり、多くの雨宿り登山者の中で激論を繰り広げたわけです。周囲の人々は、引いていましたね~。結果、共同装備として購入するという結論とし、折り合いをつけました。しかし、すごいなと思ったのが、「規則は守るべき」派。コーヒーは頼んだけど、最後まで口をつけなかったのです。いろんな意味で、尊敬しましたね。

今は、もちろんバッチリ売店を利用して、炭酸飲料も、コーヒーも、ビールも美味しく頂いています。そして、心地よい場所で、心地よい気分を味わっています。

余談ですが、初めて山小屋に泊まったのは、この想い出の頃から20年も後のことになります。テント泊も良いですが、やはりずっとリラックスできますね。会社でも「ベテラン」となった自分にとっては、もうテント泊はきつくなってきましたし‥‥。

デジタル事業本部 田中潤二

山と溪谷社ではヤマケイオンラインを主に担当。

技術からマーケティング、コンテンツまでやる、何でも屋。

約10年間、担当している、メールマガジンは、ライフワークとなっている。

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また、山小屋の思い出を紹介していきます。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

山小屋エイド基金運営事務局

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    • 『山と溪谷』2020年12月号にお名前(大)と山小屋へのメッセージ(150字以内)掲載※なしも選択可
    • 『山と溪谷』1年間の定期購読(2020年12月号~2021年11月号 計12冊)
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