ついにベールを脱いだ映画「くじらびと」
世界を揺さぶる名作の誕生にあなたの力を　

こんにちは、現在、編集の真っ最中です。今回は編集しながら目についたシーンをひとつ。

ラマレラで毎日、鯨を追って漁にでるのだが、気になる男が一人いた。毎朝、夜も明けきらない浜で海を見ている若者だ。長身で頑健な肉体をした若者は無言で、海を見つめ、タバコを一本くゆらせる。

ちょうど宿の下の岩場だったので、毎朝その姿を目にした。

出漁前に浜に来て、毎朝、海を見つめる、ただそれだけのことなのだが、その若者の醸し出す雰囲気に惹かれた。どんなことを思っているのだろうか。
2年後、若者は新しい船のラマファ（銛うち）に選ばれた。
新船の儀式のとき、強面の若者の目に光るものがあった。

長いラマレラ滞在で、映画には使うことのない小さいが、心に残るさまざまなシーンがある。