「鯨の目」本に向けての繰り返してきた校正と、関わってくださっているみなさん
vol. 11 2019-12-01 0
みなさま!
ついに「鯨の目」の入稿を終え、次は色校を残すところとなりました!
こちらがなかなかアップ出来ずにすみませんです。。!
「鯨の目」、中の構成についてのぞいてみましょう!
この本は展示ごとにセクション立てをしていて、各セクションの始まりに、大小島の言葉、そしてセクション終わりには小金沢智さん(太田市美術館・図書館学芸員)が、私の制作背景を受けて、そこで起こった出来事や思考の働きを、言葉で記してくださっています。
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とても読み応えのある、文章たちとなっています!
なので、ビジュアルも大事な本なので写真もたくさんあるのですが、言葉も多いのです!
言葉が出来上がっても、なんどもなんども読み直し、その度に小さな修正を加え続け、ようやく入稿へとたどり着きました。
しかも日英バイリンガルなので、翻訳をするための文章の往復もまた大きな仕事です。
今回翻訳には、サム・ホールデンさんが関わってくださり、感謝でいっぱいです。
彼は、2015年に行った "鳥よ、僕の骨で大地の歌を鳴らして" 第一生命ギャラリー、東京での個展の際に作った小さなカタログ冊子の時に関わってくださっていました。アーティストの思考を言葉にすると、翻訳しにくい部分が出てきてしまうのですが、それも面白がって聞いてくださり、丁寧に翻訳してくださいました。
校正を外注して、戻ってきたときの、校正赤字です。
校正も外注して、戻ってきたのを見ると、本という物質にするためのデザイン、”見せる”為の、その細やかなルール。本は一朝一夕で作られるにあらず、ということをよくよく実感する日々です。
何よりも、「鯨の目」本のために渾身の尽力を尽くしてくださっている、デザイナーの丸 山 晶 崇さんには、足を向けてては眠れません。
作家としてはあれも、これも、と詰め込みすぎてしまう(私の性格なだけでしょうか)所を、いるものといらないものとを整理してバシバシセレクトしていくのは、デザイナーの性ではあるかと思いますが、そういった按配も、私が今回の本作りを通して学んだことの大事な一つです。
本を作る、ということの細やかな蓄積の上で作り上げられているこの多くの工程を、実感しながら走り回っています。
この本の中だけでも15人の写真家の方にとってもらっています。
モーションギャラリーで応援してくださっている方を始め、本当に様々な意味で、一人では決して作れないものです。
本のカバーに巻かれる布も丸山さんと選びました。織り目がちゃんと見えて、表面の光沢は網目によって光量がかわるので、水面のような複雑さがあります。
色は水色とエメラルドグリーンの中間色のような色。
とても美しいです。
布製本された本の上からカバーがつけられます。
これが、「鯨の目」という本なのです!!