上映作品紹介その⑥ 「モン族の少女 パオの物語」
vol. 9 2018-07-17 0
上映作品紹介その⑥は、2006年NHKアジア・フィルム・フェスティバル上映作品、ゴー・クアン・ハーイ監督の「モン族の少女 パオの物語」です。
主演のドー・ハイ・イエンは、上映作品②で紹介した「漂うがごとく」の主演女優です。トラン・アン・ユン監督の「夏至」(99)でデビューし、その後もベトナム・シンガポール合作映画「SONG OF THE STORK コウノトリの歌」(01)に主演、ハリウッド映画『愛の落日』(02)に出るなど、ベトナムが誇る国際派女優です。
また本作のプロデューサーであるダン・タット・ビンは日越合作映画「ベトナムの風に吹かれて」のプロデューサーでもあり、カトリーヌ・ドヌーブ主演の「インドシナ」(93)でもベトナム側の監督をつとめたこちらも国際派の映画人。(ちなみに「漂うがごとく」のリン・ダン・ファムも「インドシナ」に少女役で出演しています)
ドー・ハイ・イエンは他にも、ファン・ダン・ジー監督「大親父と、小親父と、その他の話」に出演、プロデューサーとしても参加。ハノイ派のミューズとして活躍しています。
ベトナム北部の山岳地帯に住む少数民族、モン族の少女、パオの物語。小さな村で暮らすパオの父は、昔、子供ができない妻のことで周囲から圧力を受けていた。やむなく他の女性を迎え、娘のパオが生まれる。こうしてパオは産みの母と育ての母、二人の母を持つことになった。しかし産みの母は家を出てゆく。育ての母はパオを愛情深く育ててくれるが、ある日その母の姿が消える。しかし、そこにはパオの知らない意外な真実が隠されていた。美しい山岳の風景、色鮮やかな民族衣装、印象的な音楽とともに少女パオの心の成長ストーリーが描かれる。(NHKアジア・フィルム・フェスティバルHPより)