上映作品紹介その④ 「The Rebel 反逆者」
vol. 4 2018-07-11 0
上映作品決定その④はチャーリー・グエン監督の「The Rebel 反逆者」(原題:Dong mau anh hung 英題:The Rebel)をご紹介します。
2007年公開の本作は、ベトナムのアクション映画の歴史を変えたと言われる、ベトナム初の本格的なカンフー映画です。
ベトナム映画に詳しい地域研究者の坂川直也さんが書かれた「映画秘宝EX激闘!アジアン・アクション映画大進撃」(洋泉社刊)のコラムによると、「ベトナムアクション映画の新潮流の幕開けを告げたフィルム」として、「アクション映画史がブルース・リー以前以後と分かれるように、ベトナムアクション映画史は「The Rebel」以前以後に分かれる。」と激賞しています。
1922年の仏領インドシナを舞台に、フランス側の手先として働く主人公クォンが、女性レジスタンスのトゥイと出会い、脱獄を手助けしたことから、敵に追われることになり・・。
主人公のクォンを演じるのは、チャーリー・グエン監督の弟で本作のアクション監督のほか、共同脚本・プロデューサーもつとめるジョニー・グエン。そして女性レジスタンスのトゥイを演じるのは、前回ご紹介した「フェアリー・オブ・キングダム」の監督であり、女優のゴ・タイン・バン(ベロニカ・グゥ)です。
16才の時にノルウェーに移住。4年後にベトナムに戻り、2000年からモデルとしてキャリアをスタート。2016年にNetflixで全世界配信された「グリーン・ディスティニー」の続編「ソード・オブ・デスティニー」にも出演するなど、世界的に活躍しています。またベトナムでは自身の会社「スタジオ68」を設立。プロデュース業にも進出しています。現在のベトナムでの自国映画ブームの中心に立っている一人と言えるでしょう。