「社長、とても儲かるとは思えない映画なんですが、ご興味があれば、どうですか?」
vol. 3 2021-11-25 0
プロジェクトページ「完成後に製作委員会を組成するという方法で公開を目指す」でもご紹介しておりますが、「名付けようのない踊り」は完成した作品を実際に観ていただき、公開を応援してくださるパートナーを探しました。賛同いただき、実際に製作委員会にご参加下さった方からのご寄稿文をアップデートして参ります。製作委員会とクラウドファンディングは異なりますが、この映画の成り立ちゆえ、応援下さっている皆様と思いは同様です!
今回は、株式会社グランマーブル 代表取締役 山本 正典 様よりメッセージを頂きました。
グランマーブルさんは、「京都・伝統・文化・クリエイティブを応援する」をコンセプトにマーブルデニッシュを製造販売されておられ、山本社長は株式会社マーブルフィルムの代表でもございます。
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映画「名付けようのない踊り」との出会いは、現在、某配給会社に勤める以前の部下からの一言から始まりました。
「社長、とても儲かるとは思えない映画なんですが、ご興味があれば、どうですか?」
と言った、現在の商業映画の世界に身を置くものとしては、あるまじきフレーズでの作品提案。それが、私がこの映画に関わる事になる始まりでした。
単刀直入に申しますと私は、「お金の匂いのし過ぎる」映画を含めたエンターテインメントがあまり好きではありません。もちろん、お金は大切だし、そして映画で儲ける事も否定するわけではありません。なんなら映画に参画するなら、興行も成功させなければならないとも強く思っています。
ところが、一方でそれは、僕の居場所でも役割でもないと言う、思い込みに似た、信念のようなものが私の心の奥底にずんと居座っています。
今の世の中、少々の知恵を働かせ、魂を売ると言うことを容認さえすれば,お金を手にする事も手の届くところにある。そんな時代に、私は「お金の匂いのしないものが好き」、逆に言えば「お金の匂いのするもの」があまり好きではありません。などと商売を生業にしながらそんな、おかしな価値観を大切にしています。
この映画「名付けようのない踊り」は、お金の匂いがしません。そして、いかに生きるか?などと押し付けがましさもなく、そして説明的でもありません。
田中泯さんの世界各地さまざまな場所での踊りやその生き様、そして放たれる一言一言から感じる、泥臭い汗や、風に運ばれてくる花の香り、土の匂いを感じ、時に自然界の全てが命を繋ぐため、したたかに生き抜くような、そんな激しさや力強さであったり、感じる全てが言葉で表現しようのない、本質的なものを五感に訴えるようなものであり、観るよりは心で感じる。そんな映画です。
「社長、とても儲かるとは思えない映画なんですが、ご興味があれば、どうですか?」と言う、あるまじきフレーズ。それでも結果として、私は出資を決意し、この映画に参画を決めた訳ですから、以前の部下の一言は、常軌を逸した一言ではなく、私の本質をとてもよく理解した的をえたアピールトークであり、最適なフレーズであったと認めざるを得ません。
最後に、この「名付けようのない踊り」を一人でも多くの人に感じていただくため、皆様のお力をお借りすべく、クラウドファンディングにご参加いただけますようよろしくお願い申し上げます。
株式会社グランマーブル 山本 正典 様
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グランマーブル https://grandmarble.com/
マーブルフィルム http://www.marblefilm.jp/index.html