クランクイン前までの様子をお届け!『鯛のあら』映画制作日誌
vol. 22 2026-01-27 0
【『鯛のあら』映画制作日誌】
全8回にわたりお届けしてきた『鯛のあら』制作舞台裏特別企画。
最終回となる今回は、『鯛のあら』の監督・長谷川汐海さんと、監督助手・仲原響さんによる制作日誌を公開します。
本記事ではクランクイン前までの内容をお届けし、全編はコレクター限定記事にて公開中です!
1. 【準備・ロケハン】地元・岡田の街と深く繋がる(3/26〜4/7)
2025/3/26 演出部・仲原
ロケ地である知多市の岡田で毎年4月に行われる岡田春まつりを撮影させていただくため、山車を引く奥組の方とお会いし、一緒にルート確認・見所を教えてもらう。
劇中で税理士の葛西が乗る電動アシスト付き自転車を地元の方からお借りすることが決定し一安心。
センセイの家のロケ地である雅休邸では、神棚から半紙が落ちるシーンのテストを行った。
タイミングや落ちていく方向を一定にするために紙の曲り具合や風向きなどを微調整した。
2025/3/26 監督・長谷川
岡田の良さを知ってもらいたいと、知多の観光協会の方、祭りの奥組の方、皆とても協力的。
2025/4/2 監督・長谷川
都内にて、撮影の銀蔵さん、プロデューサーの永岡さん、助監督の木村さんとカット割りの打ち合わせ。
関東在住スタッフとの打ち合わせはオンラインがほとんどだったので、直接顔を合わせて話をすることができて嬉しい。
話し合ううちに、新しい演出プランを考えることができた。ひとりで考えていては思いつかないことも多かったと思う。
劇中劇で男と女が背中合わせで会話をするシーンはここでイメージが具体的になった。
打ち合わせ後は帰りのバスまで時間があったので成瀬巳喜男監督特集上映を観て愛知へ帰る。
今回は日本家屋での撮影ということもあり、とても参考になった。
2025/4/6 演出部・仲原
オンラインで美術打ち合わせを行った。
朴木屋のチラシに”ほうのきや”とふりがなをつける、注文欄をつくる等考えてもいなかったデザイン案が出てきたり、通常のシャンパングラスとは別の物を提案されたりと面白かった。
ある程度の具体的なことが見えてきたこともあり、ロケ地でのテストの必要性や、見落としていた小道具の発見があった。
2025/04/07 監督・長谷川
4/13の岡田春まつり撮影についてオンラインで打ち合わせを行った。
撮影は愛知県在住の岩田さんにお願いした。
祭りの映像は映画の重要なシーンで使用するため、スケジュールや山車のルートを再度確認。
お芝居の映画の中に、お芝居ではない実際の人々の映像を使用するということがこの映画に必要だと感じている。
ポスター用写真の撮影についても少し相談。
岩田さんに紹介いただいた写真家の山田さんが同じ大学の卒業生であることが分かった。良い縁があり嬉しい。
2. 【直前準備・祭りの撮影】雨予報を味方につけた前夜祭(4/11〜4/12)
2025/04/11 演出部・仲原
星能豊さん(センセイ役)、田中爽一郎さん(タイボク・男役)、瀬戸かほさん(ツル子・ヨシ子・女役)のメイクテスト、衣装合わせ、本読みを行う。
メイクテストでは劇中劇の男・女の眉つぶしと結髪でガラリと雰囲気が変わり撮影が楽しみだ。
衣装合わせでは特に田中さんが全ての衣装をノリノリで着こなし「私服でも着たい!」と着替えることも忘れて瀬戸さんや星能さんの衣装合わせを見ていたのが印象的だった。
本読みでは、劇中劇の口調を変えた方がいいのか?と監督と俳優部で話し合いを行った。
2日後の岡田春まつりの日が降水確率90%と予報が出て、急いで他のお祭りが撮れないかと長谷川と永岡が必死で探す。
付近で行われる雨天決行の御馬頭祭り、10月に南知多市で行われるおんべ鯛奉納祭りの案が出たが、岡田春祭りの前夜祭で提灯行列があることが分かった。
カメラマン岩田さんのスケジュールを確認し、永岡さんは急遽名古屋に泊まり、監督は仕事が終わり次第岡田に向かうことになった。
2025/4/12 演出部・仲原
岡田春まつりの13日が降水確率90%のため、急遽前夜祭である岡田の提灯行列を撮りにいく。
山車を撮りたいという気持ちもあったが、提灯行列での幼い子は小さな提灯を持ち、大人は酔っ払い囃子を歌いながら細い道を練り歩く姿は面白かった。
里組・中組・奥組が神明社に集まり、そこから慈雲寺に移動する様子は神仏融合とはこういうことかとスタッフ間で話になった。
2025/4/12 監督・長谷川
外に開けた観光的な祭りではなく地元の方々がひとつになるような、大きくはないが活気のあるお祭りだと感じた。
山車を見ることができなかったのは残念だったが、暗闇の岡田の町並みを大小の提灯と祭囃子が練り歩く様子はとても綺麗だった。
後で観光協会の方に話を聞くと、翌日の山車祭りが雨天中止になり、祭り参加者はその無念で更に気合が入っていたそう。
2025/4/16 演出部・仲原
昼間は恩師である仙頭武則さんと面談をするため、監督と大学の研究室を訪れる。
小津安二郎映画における”赤いやかん”のような物があるといいという話になり、日本家屋・和食・着物など、和風でレトロな物ではなく、現代的な物を考える。
たまたま研究室に15年間置きっぱなしだったフォルクスワーゲンのポップアップトースターが目に入り、このトースターこそが”やかん”ではないか!?と急きょ借りることになった。
新しい物ではないが和風ではなく洋風な物、朝の表現としても「チンッ」とパンが飛び出してくると面白い。
夜はオンラインで制作部の打ち合わせを行った。
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コレクター限定記事では、制作日誌の全編を公開中!
本企画「『鯛のあら』制作舞台裏 特別企画」は今回で最後となりますが、クラウドファンディングを通してご支援いただき、作品が完成し、これからも育まれていく過程を見届けていただけましたら幸いです。
クラウドファンディング終了まで、残り4日。
引き続き、温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
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