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小説『上陸者』を世界へ 蒼井瀬名デビュー作をクラウドファンディングで実現!

小説『上陸者』を世界へ〜蒼井瀬名デビュー作、
125作の航海はこの一冊から始まる〜

蒼井瀬名の奇想天外なデビュー作『上陸者』(AIに物語を奪われた少年が、愛読した古典を手に世界を書き返す物語:完成済み14万字)を、最初の支援者とともに世界へ広げるKindle日英同時版刊行プロジェクトです。

コレクター
1
現在までに集まった金額
10,000
残り日数
90
目標金額 500,000 円
このプロジェクトでは、目標達成に関わらず、
2026年9月30日23:59までに集まった金額がファンディングされます。

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蒼井瀬名

蒼井瀬名。小説家、蒼井編集室代表。 出版業界で学んだ後、自ら作品を読者へ届けるため、個人レーベル「蒼井編集室」を立ち上げました。第一作『上陸者』は、AIに物語を書き換えられた少年が、古典を手に取り、人間として書き換え返そうとする物語です。これから長く作品を書き、国内外の読者へ届けていく。その最初の一冊を、今回のクラウドファンディングから送り出します。

  • 群馬県
  • 起案数 1
  • 応援数 0
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俺には友達がいない。だから、これは事件にするしかない?

vol. 3 2026-07-02 0

俺には友達がいない。だから、これは事件にするしかない?



クラウドファンディングを始めて、最初にわかったことがある。

俺には、友達がいない。

いや、正確に言えば、いるのかもしれない。昔からの知人もいる。親族もいる。LINEでつながっている人もいる。SNSでつながっている人もいる。こちらから見れば、うっすらと人間関係の網はある。

でも、クラウドファンディングを始めて「お願いします」と出してみると、世界は急に静かになる。

LINEは既読になる。
SNSは流れていく。
いいねもない。
反応もない。
こちらだけが、やたら人間の存在を気にしている。

そうなると、布団の中の名探偵が起き上がる。

「これは嫌われているのではないか」
「実はみんな、俺を遠巻きに見ているのではないか」
「親族の中では、あいつまだ小説とか言ってるのか、と思われているのではないか」

もちろん、そんなことは分からない。
みんな生活がある。仕事がある。家族がある。人のクラウドファンディングどころではない。こちらが勝手に「見てくれ」と言っているだけで、相手には相手の一日がある。

でも、無名の作家という生き物は面倒くさい。

自分で社会から距離を取っておきながら、いざ作品を差し出した瞬間に、社会から返事が来ないことに傷つく。

これは、かなり矛盾している。

小説を書くことは、ある意味で拒絶から始まる。社会から少し離れる。人づきあいの中でうまく言えなかったこと、現実では届かなかった願い、自分の内側に残った傷や歪みを、物語という形に変えていく。

だから書いているあいだ、作家は孤独になる。

ところが、作家が社会とつながる手段もまた、作品しかない。

社会から離れなければ書けない。
しかし、作品が届かなければ社会とはつながれない。

この矛盾が、デビュー前の作家の前に立ちはだかる。見えない壁である。透明なのに厚い。ぶつかるまで気づかない。

小林秀雄の周辺で語られる考え方に、「人はマニュアルやナビによって動くのではなく、事件によって動かされる」というものがある。

これは本当にそうだと思う。

人間は、説明では動かない。
正しいお願いでも動かない。
きれいに整えた文章でも動かない。

動くのは、事件が起きたときだ。

「あいつが何か始めたらしい」
「あれ、意外と本気らしい」
「なんか支援が入ってるらしい」
「読んでみたら、ちょっと面白いらしい」

この「らしい」が積もって、事件になる。

クラウドファンディングも同じだと思う。
これは単なる資金集めではない。
90日間、事件を起こし続けられるかどうかの勝負である。

そして残酷なことに、事件になる前の人間は、だいたい見えない。

無名の人間が「小説を書きました」と言っても、なかなか届かない。
「本気です」と言っても、まだ届かない。
「人生をかけています」と言っても、たぶん重いだけである。

ところが、もしそれが売れ始めたらどうなるのか。

昨日まで静かだった世界が、急にざわつくかもしれない。

「実は昔から知っていました」
「親戚です」
「同級生です」
「一度だけ同じ電車に乗りました」
「昔、同じコンビニで唐揚げ棒を買いました」

人間が、うじゃうじゃ湧いてくるかもしれない。

タモリさんが言っていたらしい言葉に、「有名になると親戚が増える」というものがある。正確な出典までは確認できないけれど、この感覚はものすごく分かる。

有名になると、急に人間関係が増える。

なぜか。

その人が変わったからではない。
周囲の見方が変わったからだ。

無名のときは、「変なことをしている人」だった。
有名になると、「前から信じていた人」になる。

無名のときは、「あいつ大丈夫か」だった。
有名になると、「やっぱり才能があった」になる。

無名のときは、家族や身内の中でさえ、ちょっと扱いが難しい。
夢を追っている人間は、近くで見ると危なっかしいからだ。

しかし有名になると、その危なっかしさに説明がつく。

「成功者だったのだ」と。

ここで、アメリカの経済学者シャーウィン・ローゼンの「スーパースター理論」が出てくる。ローゼンは1981年の論文 “The Economics of Superstars” で、少数の人が非常に大きな報酬や注目を得て、その分野を支配するように見える現象を分析した。

ポイントは、才能の差が少しでも、結果の差は巨大になることがある、ということだ。特に芸能、スポーツ、文学、音楽のように、一人の作品やパフォーマンスが多くの人に届く世界では、その差が拡大しやすい。ローゼンの理論では、小さな才能差が大きな収入差へ増幅される仕組みが論じられている。

これは恐ろしい。
そして、少し笑える。

なぜなら、無名の作家は、昨日と今日で中身が変わったわけではないからだ。

書いている人間は同じ。
原稿も同じ。
生活も同じ。
朝起きて、コーヒーを飲んで、眠気と戦って、パソコンの前で固まっているだけである。

でも、社会的な見え方だけが変わる。

売れていないときは、ただの変人。
売れた瞬間、作家。

支援がないときは、独り言。
支援が入った瞬間、プロジェクト。

無名のときは、家族にも説明しづらい。
有名になった途端、家族が千人になる。

だから思う。

クラウドファンディングとは、作品を売る場所であると同時に、「この人は本当に存在している」と社会に証明していく場所なのだ。

俺はここにいる。
書いている。
本当に本を出そうとしている。
そして、その作品を読者へ届けようとしている。

その証拠を、一つずつ積み上げる。

最初の支援者が現れる。
次の人がページを見る。
誰かが記事を読む。
誰かが笑う。
誰かが「なんか大変そうだけど、ちょっと応援してやるか」と思う。

それが事件になる。

今はまだ、友達が少ない。
親戚も増えていない。
世界は静かである。

でも、この静かな時期に見てくれた人のことは、たぶん忘れない。

売れた後に現れる千人より、売れる前に見てくれた一人の方が、ずっと重い。

長編小説《上陸者》、クラウドファンディング中です。

今ならまだ、家族は千人いません。
友達もあまりいません。
事件になる前の、静かな現場です。




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    • ⑤サイン入り物理書籍贈呈(1冊)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
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    • ④完成版電子書籍(一般刊行日に合わせて/1点)
    • ⑤サイン入り物理書籍贈呈(1冊)
    • ⑥奥付名掲載(1名)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
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    • ④完成版電子書籍(一般刊行日に合わせて/1点)
    • ⑤サイン入り物理書籍贈呈(1冊)
    • ⑥奥付名掲載(1名)
    • ⑦長文お礼メッセージ(PDF・A4 1〜2枚/1点)
    • ★★特別寄稿論文「AI時代の作家論|禅とソクラテスの対話論から読む村上春樹の深層構造」(非売品1点)
    • ★★★『上陸者』ある登場人物の視点・地図PDFセット(支援者限定・非売品/1点)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
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