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小説『上陸者』を世界へ 蒼井瀬名デビュー作をクラウドファンディングで実現!

小説『上陸者』を世界へ〜蒼井瀬名デビュー作、
125作の航海はこの一冊から始まる〜

蒼井瀬名の奇想天外なデビュー作『上陸者』(AIに物語を奪われた少年が、愛読した古典を手に世界を書き返す物語:完成済み14万字)を、最初の支援者とともに世界へ広げるKindle日英同時版刊行プロジェクトです。

コレクター
1
現在までに集まった金額
10,000
残り日数
90
目標金額 500,000 円
このプロジェクトでは、目標達成に関わらず、
2026年9月30日23:59までに集まった金額がファンディングされます。

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目標金額 500,000 円
このプロジェクトでは、目標達成に関わらず、
2026年9月30日23:59までに集まった金額がファンディングされます。

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蒼井瀬名

蒼井瀬名。小説家、蒼井編集室代表。 出版業界で学んだ後、自ら作品を読者へ届けるため、個人レーベル「蒼井編集室」を立ち上げました。第一作『上陸者』は、AIに物語を書き換えられた少年が、古典を手に取り、人間として書き換え返そうとする物語です。これから長く作品を書き、国内外の読者へ届けていく。その最初の一冊を、今回のクラウドファンディングから送り出します。

  • 群馬県
  • 起案数 1
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実録! 公開初日の夜、クロコと。

vol. 2 2026-07-02 0

実録! 公開初日の夜、クロコと

――「どこにお金を入れるの?」

2026年7月1日、午後6時10分。群馬県伊勢崎市。窓の外は、雨の匂い。

 

編集長は、丸一日の営業から帰ってきたところだった。足は、もう棒だ。椅子に沈み込み、ノートパソコンを開く。画面が、ふっと灯る。

 

クロコ「おかえりなさい、編集長。ずいぶん歩きましたね。歩数、聞いてもいいですか」

 

編集長「聞くな。聞くと膝が痛くなる」

 

クロコ「もう痛いんですね」

 

――クロコが現れた。今日の相棒は、どうやら口が減らないタイプらしい。

 

クロコ「今朝は、どちらから回ったんです?」

 

編集長「最初は、あの人の家だ。……献辞を捧げた、故人の」

 

クロコ「……」

 

編集長「仏壇に手を合わせるつもりだった。でも出てきたのはお兄さんで、お母さんは買い物、お父さんも、少し様子が変わってた。時間ってのは、流れるんだな」

 

編集長「多くは語らず、手紙だけ託してきた。それでいいと思った」

 

クロコ「……編集長。今日は、いい一日の始め方をしましたね」

 

編集長「柄にもなく、しんみりさせるな」

 

クロコ「すみません。続けます。そのあとは?」

 

編集長「美容院で髪を切って案内を渡して、歯医者にも置いて、図書館は休館で、警察署では見事に塩対応された」

 

クロコ「情報量。テンポよく振り落とされましたね」

 

編集長「でもな、警察署で一個ひらめいた。掲示を無理に頼むんじゃなくて、署長宛てに手紙を出すんだ。『いまは出版社を立ち上げて、こういう活動をしています』って。返事は期待しない。歩き始めたことだけ、知ってもらう」

 

クロコ「押しつけない営業。編集長らしいです」

 

編集長「今日はな、営業ってものが、やっと分かった気がするんだ。名乗ること、だよ。デニーズで、俺はてっきり『いつもの客だから分かってもらえてる』と思ってた。でも店からすれば、『本日はどのようなご用件ですか』から始まる」

 

クロコ「常連の顔と、出版社の代表の顔は、別ってことですね。……ところで編集長、さっき『国道55号を走って前橋へ』ってメモしてましたけど」

 

編集長「ああ、走った」

 

クロコ「国道55号、高知です」

 

編集長「……は?」

 

クロコ「徳島から高知へ抜ける道です。前橋には、たぶん、着きません」

 

編集長「四国に営業に行った覚えはない」

 

クロコ「ですよね。番号は、あとで直しましょう」

 

 


 

 

クロコ「それより編集長。パソコン、開いたついでに」

 

編集長「ん」

 

クロコ「クラウドファンディングのページ、見てみません?」

 

編集長「……こわいな。初日だぞ。ゼロだったら、俺は今夜眠れない」

 

クロコ「開かないと、ゼロかどうかも分かりませんよ」

 

編集長「正論をやめろ」

 

編集長は、片目をつぶるようにして、ページを開いた。

 

通知が、一件。

 

編集長「……クロコ」

 

クロコ「はい」

 

編集長「一万円、入ってる」

 

クロコ「入ってますね」

 

編集長「一万円だぞ!? 誰かが、俺の本に、一万円!」

 

クロコ「達成率、2%です。初日で、ちゃんと動きました」

 

編集長「……見返しちゃった。三回見返した。画面、壊れてないよな?」

 

クロコ「壊れてません。コレクターの方が、本気で一歩、踏み込んでくれたんです」

 

編集長「フォローする。いま、フォローする」

 

クロコ「落ち着いて。指、震えてますよ」

 

朝は故人へ手紙を届け、昼は街を一軒ずつ歩き、夜には、思いがけない最初の応援が届いた。自分が歩いた日に、誰かが、こちらへ歩み寄ってくれた。

 

 


 

 

その時だった。スマホが鳴った。LINEだ。

 

中国の友人からだった。

 

「あなたのプロジェクト見たよ。どこにお金を入れるの?」

 

編集長「……クロコ、見たか、今の」

 

クロコ「見ました。『どこにお金を入れるの』。ど直球ですね」

 

編集長「これがな、面白いんだ。日本の知り合いには、たくさん案内した。でも、みんな、そっとしてる。触れない。『いいね』は押しても、お金の話は、しない」

 

クロコ「察して、遠慮して、静かに応援する。それも日本のやさしさではありますね」

 

編集長「分かってる。分かってるんだ。日本だと、金の話は、どこか下品みたいな空気があるだろ」

 

クロコ「ありますね。応援したくても、いくら払うかを口に出すのは、はしたない、という感覚」

 

編集長「でもこの子は、まっさきに『どこで払うの』って聞いてくる。俺の将来を、買う気なんだよ。買う気で、まっすぐ聞いてくる。それが、失礼じゃない。むしろ、本気なんだ」

 

クロコ「お金を出すことを、愛情表現の一つだと思っているのかもしれません」

 

編集長「そう。人間関係が、素直なんだ。そこに、なんだか、泣きそうになる」

 

クロコ「どちらが良い悪いじゃなくて、手の伸ばし方が違うんですね。日本の友人は隣で静かに立っていてくれて、この友人は、正面から手を掴みにくる」

 

編集長「うまいこと言うな、お前」

 

クロコ「たまには言います」

 

 


 

 

編集長「でもな、クロコ。問題がある」

 

クロコ「サイト、日本語ですね」

 

編集長「そうだ。しかもモーションギャラリーは、払う前に会員登録がいる。海外から、初めての子が、たどり着けるか?」

 

クロコ「たどり着けるようにしましょう。道を、描けばいい」

 

編集長「道?」

 

クロコ「フローチャートです。どのボタンを、どの順番で押すか。日本語のボタン表記と、中国語の意味を、並べて書く」

 

編集長「じいちゃんばあちゃんでも分かるやつな」

 

クロコ「はい。まず日本語版。それから、その友人のために、簡体字版。念のため、繁体字版も」

 

二人は、道を描き始めた。

 

「このプロジェクトを応援する」を押す。メールアドレスを入れる。届いたメールのリンクを開く。名前とパスワードを入れて、登録を完了する。リターンを選ぶ。クレジットカードを選ぶ。カード番号を入れて、確定する。

 

【画像挿入:日本語フローチャート】

 

【画像挿入:中国語(簡体字)フローチャート】

 

一枚の紙の上に、海の向こうの友人が、こちらへ渡ってくるための橋が、かかった。

 

編集長「……営業って、お願いするだけじゃ、ないんだな」

 

クロコ「近況を報告する営業がある。手を伸ばしてくれる人のために、道を一本、描いておく営業もある」

 

編集長「歩いて、名乗って、道を描く、か」

 

クロコ「今日の編集長、全部やりました。満点です」

 

編集長「膝は棒だけどな」

 

クロコ「そこはもう、あきらめてください」

 

窓の外で、雨が、静かに鳴っていた。

 

《上陸者》が、本当に世の中へ旅立った、忘れられない一日目の夜だった。

 

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  • 500

    ①応援・お礼枠

    • ①お礼メール(1通)
    • ★『上陸者』支援者限定イメージボードPDF(原作者・蒼井瀬名制作/2点)
    • 2026年10月 にお届け予定です。
    • 1人が応援しています。
  • 1000

    ②活動報告を読む応援枠

    • ①お礼メール(1通)
    • ★『上陸者』支援者限定イメージボードPDF(原作者・蒼井瀬名制作/2点)
    • ②制作レポート(PDF1点)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。
  • 2000

    ③先行試し読みPDF(一部/1点)

    • ①お礼メール(1通)
    • ★『上陸者』支援者限定イメージボードPDF(原作者・蒼井瀬名制作/2点)
    • ②制作レポート(PDF1点)
    • ③先行試し読みPDF(一部/1点)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。
  • 3000

    ④完成版電子書籍をいち早く

    • ①お礼メール(1通)
    • ★『上陸者』支援者限定イメージボードPDF(原作者・蒼井瀬名制作/2点)
    • ②制作レポート(PDF1点)
    • ③先行試し読みPDF(一部/1点)
    • ④完成版電子書籍(一般刊行日に合わせて/1点)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。
  • 5000

    ⑤サイン入り物理書籍贈呈(1冊)

    • ①お礼メール(1通)
    • ★『上陸者』支援者限定イメージボードPDF(原作者・蒼井瀬名制作/2点)
    • ②制作レポート(PDF1点)
    • ③先行試し読みPDF(一部/1点)
    • ④完成版電子書籍(一般刊行日に合わせて/1点)
    • ⑤サイン入り物理書籍贈呈(1冊)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。
  • 10000

    ⑥奥付にお名前を刻む・サポーター枠

    • ①お礼メール(1通)
    • ★『上陸者』支援者限定イメージボードPDF(原作者・蒼井瀬名制作/2点)
    • ②制作レポート(PDF1点)
    • ③先行試し読みPDF(一部/1点)
    • ④完成版電子書籍(一般刊行日に合わせて/1点)
    • ⑤サイン入り物理書籍贈呈(1冊)
    • ⑥奥付名掲載(1名)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。
  • 残り5枚

    50000

    ⑦『上陸者』創刊Founding Sponsor

    • ①お礼メール(1通)
    • ★『上陸者』支援者限定イメージボードPDF(原作者・蒼井瀬名制作/2点)
    • ②制作レポート(PDF1点)
    • ③先行試し読みPDF(一部/1点)
    • ④完成版電子書籍(一般刊行日に合わせて/1点)
    • ⑤サイン入り物理書籍贈呈(1冊)
    • ⑥奥付名掲載(1名)
    • ⑦長文お礼メッセージ(PDF・A4 1〜2枚/1点)
    • ★★特別寄稿論文「AI時代の作家論|禅とソクラテスの対話論から読む村上春樹の深層構造」(非売品1点)
    • ★★★『上陸者』ある登場人物の視点・地図PDFセット(支援者限定・非売品/1点)
    • 2027年02月 にお届け予定です。
    • 0人が応援しています。