クラファン最高額(130万円)リターン品 松下徹さんの作品について
vol. 35 2021-05-22 0
トーリー(松下さんのニックネーム)との出会いは、2014年くらいでした。 知り合いのアート関係者から
「近藤さん、好きそうだから是非一度会ってみてよ」
と紹介されたのがきっかけでした。直接話しをしてみると共通点が多かったこともあり、より興味を持つことになりました。
私自身が幼少期にアメリカで過ごし、日本人としてのアイデンティティとは何か?という葛藤をしていたように、トーリーもアメリカで過ごしそこで出会った「ストリートアート」に興味を持ちながら、日本人アーティストとして表現する方法を模索していました。
丸いキャンバスをロクロで回し、収縮率の違うストリートアート(グラフィティ)で多用されるスプレー塗料を活用して作る作品。
初めて見たとき、禅の世界ではじまりと終わり、そして無限に続く円をモチーフにした「円相」を想起させられました。
「何かモチーフあるんですか?」
と聞いたところ、間髪入れず「禅の円相」と返ってきたとき、この作品が欲しい!と思ったことを今でもよく覚えています。私自身が茶道を嗜んでおり、自分なりの表現として床の間に現代アートを飾ることをしているため、その空間と発想にぴったりだったということもあり。
その後も野心的に新たな技法にチャレンジしながらも、彼と出会った原点である「円」をモチーフにした作品は少なくありません。
今回、出品されている作品は巨大な振り子を使って描かれる円を円のキャンバスに描く技法で、彼の真骨頂のように思えてなりません。
今回のクラウドファンディングのリターン「Spring Cold」
size 2300φ×38mm 綿布にアクリル塗料 date 2020
アート作品(特に現代アートは)は、難しいと言われがちですが、こういうちょっとした共通点や共感、そして究極は直感的に「好き」か「嫌い」かでよいのではないでしょうか?トーリーの作品を見て「格好いいなあ~」と思ったら是非手にしてみてください。
茶人 近藤俊太郎
市民による放射能測定を支援する同プロジェクトのクラウドファンディングは現在目標600万に対して1,873,000円、達成率31%。残りは20日です。シェア&ご支援をお願いいたします!