3.11以降、「測定」がすべての根っこである理由 vol.5
vol. 14 2021-04-10 0
『美味しんぼ・福島編』には、僕を福島に呼び込んでくださった福島大・小山良太准教授(現・教授)が、「風評被害」について語るシーンがあります。
原発の一番の特徴は、僕ら市民が分断させられること。「風評被害」は、分断を助長させる機能を持つ言葉です。小山先生は丁寧に、それがどういった構造で分断に繋がるか、そして抑止に必要なのが「信頼できる測定」であることを説明くださっています。
また、そもそも土壌のベクレル測定によって汚染地図をつくる必要性を、チェルノブイリ事故後のベラルーシの例の引き合いにだし、説明くださるシーンもあります。小国ベラルーシが世界最大の原発事故を受けて当たり前にやれていることが、世界に冠たる経済大国と(一応は)思われている日本で、やれていない。
そもそも病気になって病院に行ったのに、診断をしないでどんな薬を処方するか、または手術が必要か、わかるわけがない。もちろん、この場合における「病気=原発事故」で、「診断=放射能測定」です。つまり、風邪の人にいきなり手術をする。または、手術が必要な人に風邪薬を渡して終わり。そんな小学生でもわかるおかしな状況が、日本で起きていたのです。
The 10th FUKUSHIMA, Nippon AWAKES発起人 平井有太