【編集長コラム】1冊を作るために、私たちが削らないこと
vol. 34 2026-06-30 0
こんばんは。terra編集長の大島 有貴です。
だんだんと夏の気配を感じてきましたね。皆さま変わらずお元気にしていますか。
私はと言えば、今日の午前2時20分(遅刻…!)になんとか起きて、ワールドカップ、佐野選手の先制点をギリギリ観ることができ、「ついてるじゃん私!」と感じた本日未明でした。結果は残念でしたが、物心ついた時から母親の影響で日本サッカーを観戦してきた身としては、日本サッカーという文化、技術、選手の層の厚さ、OBの多様性を感じ、感激しました。積み重ねが何よりも大切だと改めて感じた次第です。
さて、今日は、terraの制作において絶対に欠かせないこと。それを少しお話できればと思います。
それは「現場に必ず出向くこと」そして、「上辺の取材をしない意地」です。
どんな生産地(場合によっては都市の中にある蒸溜所等もあります)でも、行ってみないとわからないことがたくさんあります。取材をする以上は当たり前だと思いますが、現地に出向き、その場所、土地の空気を五感で感じること。これは大前提だと私は思っております。
トップの写真は千葉県大多喜町にある「mitosaya薬草園蒸留所」。取材は4年ほど前と記憶しておりますが、
行く前までは、ネットや雑誌メディアの情報からなんとおしゃれな場所なんだろうかと思っておりました。
ですが、行ってみると、想像以上に薬草園の敷地が大きく、わさわさと自然の緑が人間を侵食するが如く元気にすくすくとしている様子を肌で感じ、「あー人間って、自然の中にお邪魔させてもらっているんだな」と感覚で捉えたことを今でも昨日のことのように思い出します。取材時は、代表で蒸留家の江口さんに薬草園をぐるっと案内してもらいながら、「あ、これは香りがいいから嗅いでみな」、「これは、食べてみな」と主に葉っぱをプチプチとちぎってその場でたくさん渡されて、私の取材メモ帳があっという間に葉っぱでいっぱいになりました。とってもワクワクした時間でした。その日、東京に帰ってきた時に、「あ、この草、食べられるかな?」なんて自然と思ってしまい、私の脳があの場所に侵食されたなと思い出します。むしろ、そんな感覚の方が人間的なのかもしれませんね。
そして、もう一つ。
「上辺の取材をしない意地」。
これはいつも取材で一緒のフォトグラファーの古賀さんに言われて気づいたことです。
無意識に「いつもセリフのように様々な方々にお話されている言葉」をterraの記事にはしたくないという覚悟です。
もちろん、メディアを運営されている方々からしたら、その言葉をより多くの人へ、より遠くへと届ける。
そういった仕事は十分に価値のあるものです。ただ、私たちは独立メディアとして、発行部数も多くなく、設置店でしか今まで読めなかった雑誌。そのようなメディアがやるべきこと。それは大手のメディアが伝えられないことを伝えるということが一つの役割でもあると思うのです。ですので、私は、可能な限り事前にそのお酒や人について調べる(これも当たり前ですね)、そして、そのお酒やブランドの核にあるものってなんなのか、自分なりの考えを固める。そして、それを現場でぶつける。それしかないと思っています。
そんな積み重ねでしか、私たちのように独立雑誌を作っているものがブランドを作ることはできないと思っています。
ましてや、誰かから引き継いだでもない、0から作ってきたブランドなのです。
私はそんなブランドを編集部の仲間と今まで作ってきたことがとても嬉しいですし、これからも様々なことがあると思いますが、自分たちのペースで自分たちが目指すこと、大切にすることを守りながら、コツコツと積み重ねるしかないと思っております。
terraももうすぐvol.07を迎えます。
今まで、たくさんの方々の応援のおかげでここまで続けることができました。
これからも皆様の想いを集め、その想いで、お酒を創る人たちの想いを伝える読みものterraを作り続けていきたいと
思っております。応援やシェアをしてくださると大変嬉しいです。
プロジェクトページ:https://motion-gallery.net/projects/terra_magazine2026
どうぞ、よろしくお願いいたします!
terra 編集長
大島 有貴
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