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震災後の東北に捧げる 宮島達男作品「時の海」をクラウドファンディングで実現!
LEDでできたデジタルカウンターを用いた作品で世界的に知られる現代美術家・宮島達男が東日本大震災の犠牲者への鎮魂のために東北に作品「時の海」を制作します。10年がかりで制作する本作の礎となる、賛同者を国内外から募ります。
FUNDED
このプロジェクトは、目標金額3,000,000円を達成し、2017年6月8日23:59に終了しました。
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現代美術家 1986年 東京芸術大学大学院修了。1988年ヴェネツィア・ビエンナーレ、新人部門に招待され、デジタル数字を用いた作品で国際的に注目を集める。以来、国内外で数多くの展覧会を開催。世界30カ国250か所以上で作品を発表している。1993年ジュネーブ大学コンペティション優勝。1998年 第5回日本現代芸術振興賞受賞。1998年ロンドン芸術大学名誉博士号授与。2006-2016年 東北芸術工科大学副学長。2012-2016年 京都造形芸術大学副学長。
LEDでできたデジタルカウンターを用いた作品で世界的に知られる現代美術家・宮島達男が東日本大震災の犠牲者への鎮魂のために東北に作品「時の海」を制作します。10年がかりで制作する本作の礎となる、賛同者を国内外から募ります。
東日本大震災で「亡くなられた人々への鎮魂」と、その「未曽有の大災害の記憶」を後世に残すため、巨大プールに3000個のLEDガジェットが点滅する作品を、宮城県石巻市の太平洋を望む牡鹿半島の一角に設置します。
東日本大震災が起きて、即座に何かしなければと考えました。
まず、震災から2日目に東京・六本木ヒルズにパブリック・アートとしてある私の作品「カウンター・ヴォイド」(テレビ朝日本社の壁面)を消灯するよう、テレ朝に提案しました。9から1までデジタルの数字がカウントされていく巨大な光の壁をご覧になった方もおられるでしょう。
震災4日目には、当時、私が副学長を務めていた東北芸術工科大学(山形市)に入り、学生たちを激励。その後はボランティアの一員として宮城県石巻市での泥かき作業に従事し、美大生やその卒業生が主催したAAFJ(絵を描いて販売し義援金にする活動)にも、自ら絵を描いて参加しました。
石巻市内(2011年)
六本木の「カウンター・ヴォイド」は、その後も、鎮魂の意味を込めて消灯し続け、震災から5年目の2016年3月11日から3日間だけ、震災の記憶の風化を防ぎ、作品の存在そのものを知らない若い世代に知ってもらうため「リライト・プロジェクト」として再点灯させました。
カウンター・ヴォイド(六本木ヒルズ、テレビ朝日)写真は2016年3月11日の再点灯時
これまで30カ国で260ケ所を超す展覧会を開催し、私の作品は世界の70以上の美術館に収蔵されています。しかし、アートはなによりも、「今を生きている人々」のためにシェアされるべきもの、もっと言えば〝人々のために存在するもの〟というのが私の根本の理念です。
カウントするLEDガジェットが敷き詰められた「時の海」は、1988年に作られた私のデビュー作です。
LEDの数字が9から1へとカウントすると、0は表示されず、また9から1へと繰り返される。カウントしている時間は「生」を、暗闇になる時間は「死」を意味し、その「生」と「死」が永遠に繰り返されていくのです。
LED のタイム設定の様子(2016年、プレ展)「時の海-東北」模型、(2016年プレ展示風景)
仏教ではこれを輪廻転生と捉え、生命の永遠性を説いています。「死」は生命の終わりではなく、「生」と共に生命の見せる姿の部分であり、次なる「生」への準備期間なのです。
また、私の作品ではカウントのスピードもガジェットごとに設定されており、これは個々の生命の個性を表しています。
震災後、「犠牲者の鎮魂」はもとより、「東北を忘れない」「未曽有の災害を忘れない」ために、私は新たに「時の海―東北」を被災地のしかるべき場所に自分で作ろうと決意しました。
そうしたところ、ワタリウム美術館の和多利浩一さんから、石巻で開催する「リボーンアート・フェステイバル(Reborn-Art Festival)」と一緒にやりませんか、というお誘いをいただきました。
石巻市、牡鹿半島付近(提供:Google map)
これは音楽家の小林武史さん(一般社団法人APバンク代表理事)が制作委員長、人類学者の中沢新一さんや映画監督の岩井俊二さんらが制作委員となって、宮城県、石巻市の協力のもと牡鹿半島をメイン会場に開催する〝お祭り〟です。
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リボーンアート・フェステイバル開催情報
2017年7月22日(土)-9月10日(日)まで
http://www.reborn-art-fes.jp/
私は2015年から幾度も石巻に通い、「アーティストがここに作品を作ることをどう思うか?」「被災された方々は今どのような気持ちを抱いているか」を実際にヒアリングして歩きました。
浮かび上がってきたことは、人々が前を向いて歩こうとしていること、同時に自分たちの存在を忘れてほしくないと思っていることでした。そして不思議にも、あのすべてを奪っていった海を恨む人に、私は出会わなかったのです。そのことで、ここに「時の海―東北」を作る意を一層強くしました。
今回の「時の海―東北」は、幅30メートル×50メートルの巨大プールに、最終的には3000個のLEDを設置する構想です。ただ、これは全体で億単位の費用を要し、フェスからの資金援助や宮島個人の資金を投じても、まったく足りません。
そこでクラウド・ファンドを募り、スタートとなる本年はまず10分の1にあたる300個を目標とし、毎年LEDの数を増やしながら10年かけて完成させたいと思っています。そして、制作にあたってこのプロジェクトをクラウドファンディングで支援してくださる方を「サポート・アーティスト」として広く募りたいのです。
牡鹿半島の設置予定場所(2015年、宮島達男撮影)
じつは、このクラウド・ファンドには大きな意味があります。
まず、広くファンドを呼びかけることで、より多くの方々にこの趣旨を知ってもらい、東北に目を向けていただきたいこと。LEDは1個1万円で作れますので、ファウンダー(資金拠出者)のお一人お一人が作品制作に参加する「サポート・アーティスト」として、ぜひ機会をみて牡鹿半島に足を運んでいただきたいのです。
東北の東日本大震災で被災された方には、それぞれお一人に1個のLEDのタイム設定をしていただき、大切な人への「命の光」をこの作品に残していただく。
つまり、すべてのLEDには、それぞれの「生と死」のタイム設定をする東北の東日本大震災で被災された方、その制作費用を担うクラウドファンディングで支援をしてくださった「サポート・アーティスト」が一対でカップリングすることになります。
これらのカップリングや被災者、応援者それぞれの想いなども、随時ウェブ上で発表していきたいと思っています。
※東北の東日本大震災で被災された方むけの参加公募ページはこちらです。尚この募集は5月末まで受け付けております。
息の長いプロジェクトであり、LED以外にも、巨大なプールや建物を作る費用が必要ですので、できるだけ多くの方々の支援を願っています。
「時の海」のためのスケッチ
なお、通常はファンドに参加してくださった方々には相応の特典が付与されますが、このプロジェクトは資金を提供すること自体が〝アート表現〟であるという観点から、「サポート・アーティスト」となってくださった方々には、この「時の海―東北」の共同アーティストであることを証明する、宮島達男の署名の入った「証明書」を発行させていただきます。
「証明書」のサンプル(写真は1998年制作、直島の「時の海'98」のもの)
震災から6年目の2017年は、亡くなられた方々を偲ぶ一つの区切りの「七回忌」にもあたります。そして、私が「時の海」のコンセプトを発表して30年の節目になります。
あの海を望む牡鹿半島に〝トポス〟としての「時の海―東北」を残したい。皆さまの賛同と参加を切に願っています。
2017年1月
宮島達男
▼東日本大震災で被災された方へ
・東日本大震災で被災された方は、「コラボーレション・アーティスト」としてこの作品に参加していただけます。参加の形はクラウドファンディングで集まった支援で制作するLEDのタイム設定をしていただき、大切な人への「命の光」をこの作品に残していただきます。
参加するためのメールフォームは
こちらからご覧ください。尚この募集は5月末まで受け付けております。
http://tatsuomiyajimastudio.com/?p=2154
・タイム設定は、現在どこにお住まいの方でも参加可能です。
・東日本大震災で被災された方のLEDのタイム設定への参加は、クラウドファンディングで支援をしていただかなくても行うことができます。
▼このプロジェクトのリスクとチャレンジ
・「時の海ー東北」の制作は、何年もかけて少しずつ制作していく予定です。これがこのプロジェクトのチャレンジでもありますが、作品の完成までに時間がかかることをご了承ください。
・支援者が東北へ応援や、展示作品を見に行かれる場合の交通費などは自己負担でお願いします。
・著作権使用に関する許諾については、メッセージなどの転載、写真などプロジェクトに関係する人々の写真の掲載をご了承の上ご参加ください。
500 円
10000 円
100000 円