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「両手で書く、描く」をクラウドファンディングで実現!

プロジェクト『両手で書く、描く』をドイツから島根へ

「両手で書く、描く」は、幼少時、学校やピアノレッスンで苦労した体験を元に、美術家・音楽家の三村竜太郎がドイツでスタートさせたプロジェクトです。

FUNDED

このプロジェクトは、2014年6月20日00:00に終了しました。

コレクター
9
現在までに集まった金額
61,000
残り日数
0

FUNDED

このプロジェクトは、2014年6月20日00:00に終了しました。

Presenter
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PRESENTER
三村 竜太郎

  • その他・海外
  • 起案数 1
  • 応援数 0
  • Twitter (未設定)
  • フォロワー 0 人

このプロジェクトについて

「両手で書く、描く」は、幼少時、学校やピアノレッスンで苦労した体験を元に、美術家・音楽家の三村竜太郎がドイツでスタートさせたプロジェクトです。

利き手も、そして利き手じゃない方の手も、同じようにあなたを表現する手です。

初めまして。美術家、音楽家の三村竜太郎と申します。1998年に日本を離れ、現在はドイツを拠点に活動しています。

2012年にスタートした「両手で書く、描く」は両手を同時に使い、文字や絵を描くプロジェクトです。これは自分が幼少時、利き手である左手で書くことが許されなかった習字の授業、そして苦手な方である右手で感情をうまく表現できなかったピアノレッスンでの体験が元になっています。

南ドイツ・ムンダーキンゲン市の小学校でワークショップをしたときの記事です。このときは3日間で400人の子供たち(7歳から13歳)を次々と相手にしたのでさすがに大変でした。その分、400通りの「両手の使い方」を一度に見れたことは良い経験でした。

身体も心も、放っておくと次第に何かしらの「癖」や「偏り」が生まれてきますが、そもそもは、左の方向にも右の方向にも大きく豊かに広がっているものだと思います。その「広がっている」感覚を「書く」こと、そして「描く」ことによってアクティブに体験し、普段使われていないその人自身の創造力、想像力部分を刺激、活性化することがこのプロジェクトの目的です。

南ドイツ・ウルム市で活動していた時期、新聞「Suedwest Presse」で、同市のカルチャーに関わる人物のひとりとして取り上げられたときの記事です。写真に写っているのは当時、制作をしていたアトリエです。昔の馬小屋を改造した建物でした。

左と右の手を一緒に使うことによって子供が変わる、大人も変わる。

この『両手で書く、描く』プロジェクトは最初、ドイツの学校での生徒対象のワークショップというかたちをとっていました。ドイツでは学校に招かれた芸術家が生徒相手にワークショップを行うことがよくありますが、私が学校に呼ばれたのもその一環です。その依頼は「子供の感受性の発達を促進する内容であること」の他に、もうひとつありました。

ドイツでは日本のように皆が同じように小学校、中学校、高校と進むのではなく、初等教育である「グルンドシューレ」を終えたあと、3つに枝分かれします。大学進学が可能になる「ギムナジウム」、職業訓練校である「ハプトシューレ」、実務訓練だけでなく高等教育準備に関する課程も含まれる「レアルシューレ」の3つです。最初に依頼を受けたムンダーキンゲン市の学校は同じ敷地の中に、「グルンドシューレ」、「ハプトシューレ」、「レアルシューレ」、そして日本での養護学校にあたる「フォーダーシューレ」が隣接していました。

しかし、たとえ同じ敷地内にあっても、過去それぞれの学校の生徒、そして先生同士の交流はほぼ皆無に等しく、最近になってやっとその壁をなくそうという動きが出てきたということで、その4つの学校同士がネットワークとして繋がりあう、そんな「循環」のシンボルになるようなワークショップにしてほしい、それが学校側からの希望でした。

自分に何ができるだろうと考えた結果、それまでに「実験」として行っていた両手で文字を書いたり絵を描くプロジェクトを学校側に提案しました。

もともと左利きであることから、小学校の習字の時間では逆の手で書くことしか許されず、これが自分の字だろうか?と思った経験や、ピアノを習っていた時期に、自分の弾くメロディーに「感情がこもっていない」と言われ、自分の手(左手)で弾いていないのだから当然じゃないのか、と感じた経験から、たとえうまく使えなくても、両手をどちらも「自分の手」として同じように捉え、扱うということに興味が生まれ、始まった実験でした。自分一人で行っていた活動だったので、ひとを、しかも大勢の子供を交えての実践の機会は初めての体験となりました。

幸運なことにそのワークショップは成功裏に終わり、その記事を読んだ他の学校からも依頼が来るようになりました。

ワークショップの場において、両手を同時に使って何かを書いたり、描いたりすることにより、普段使っていない自分の身体の部分、心の部分に気づくことが、参加者の最初のステップになります。プロジェクトの回数を重ねるに従って、次第に、その「気づく」体験を持つことが、子供たちだけではなく親や先生である大人のひとたちにとっても大きな意味や影響を生むことがわかってきました。

最初のワークショップから2年が経過した現在では、年齢問わず、両手を使って自分自身を広げる感覚を楽しんで頂ければと考えています。2014年は7月19日(土)、7月20日(日)に、島根県松江市美保関町公民館でのワークショップ開催を予定しています。

プロジェクト『両手で書く、描く』が島根で行われるようになった経緯について少し書きます。直接のきっかけになったのはドイツ・ケルン市を拠点に活動する振付家・芝原淑恵さんとの出会いでした。

それ以前には数回、顔をお見かけしただけだった芝原さんとの会話の中で、実は同じ小学校の出身であることを知ったのが2012年のことです。1998年に海外に出て以来、ただでさえ同県出身の方にお会いする機会がなかったのに、突然ほとんど同じエリアで育ったひととドイツで出会ったことに強い「縁」を感じました。その後、芝原さんに同じ島根県出身のピアニストであり、これまた偶然にも自分と同じ中学校の先輩である中山敬子さんをご紹介頂きました。

3人がドイツで出会ったということ、そして長い時間を経て、自分が一度離れた土地の面白さをもう一度発見している最中であったことがシンクロし、ドイツ語で「故郷」を意味するプロジェクト「heimArtはいまーと」が立ち上がりました。その企画の一部として2013年、第1回目の開催の際、『両手で書く、描く』のワークショップを初めて日本で行い、ドイツと日本をこんな風に、間接的につなげることが可能かもしれないと思ったことを覚えています。自分の中では、二つの手を一緒に使うということが、異なる二つの文化が対立することなく、協調してひとつのかたちを作り上げるというイメージに繋がって見えたのかもしれません。

今年の「heimArtはいまーと」プロジェクトは、今回会場となる「神様と共に暮らす港町」美保関の豊かな文化情報を発信する美保関地域観光振興協議会さん、そして様々な活動を通じて日本とドイツの国際交流の促進に取り組む松江市日独協会さんにサポートして頂いています。

上記のように2014年の「両手で書く、描く」プロジェクトは、自分と、同じくドイツで活動するピアニスト、中山敬子さん、そして振付家、芝原淑恵さんとの共同ブロジェクト「heimArtはいまーと2014」の一環として行います。「heimArtはいまーと」という言葉は、ドイツ語で故郷を意味する「heimat」に「Art」を足したもの。ドイツで偶然に出会った同じ地方出身の3人の芸術家が、故郷に秘められた文化的可能性を地元の方々と一緒になって掘り下げられれば、という思いから始まったアートプロジェクトです。

「heimArtはいまーと2014」では他にも、中山敬子さんが美保関町の家々を巡り、家具化したままずっと居間で眠っているピアノにもう一度、音楽を吹き込む出張コンサート、芝原淑恵さんが美保関町青石畳通りを舞台に行う、ツアー形式のパフォーマンス作品などが予定されています。

プロジェクト「heimArtはいまーと」参加アーティストの中山さん、芝原さんはこんな方々です。

中山敬子
島根県出身。島根大学大学院修了。1996年、フォルクヴァング音楽大学首席卒業。
ドイツ国家演奏家ソリスト資格取得。ピアノ国際コンクール「ランドフスキー賞」を始め国内外のコンクールにて数々の賞を受賞。現在ケルン音楽大学で教鞭を執りながら、演奏会、音楽祭、講習会など精力的に活動している。

芝原淑恵
島根県出身。大阪学院大学独語学科卒、ドイツダンスセラピー協会モジュール1修了。ケルンドイツ体育大学でエレメンタリーダンス、フィジカルシアターを学ぶ。現在は振付家、ダンサー、空間造形作家としてケルンを拠点にヨーロッパで活動中。プロジェクトの他を問わず、様々なジャンルのアーティストと共演。ノルドライン・ヴェストファレン州の舞台芸術家賞を始め数々の賞を受賞。

「heimArtはいまーと 2014 in 美保関」の開催スケジュールなど、詳しい情報はまもなく以下のウェブサイトにアップされます。

「heimArtはいまーと」公式ホームページ (heimart-shimane.net)
美保関地域観光振興協議会公式ホームページ (mihonoseki-kanko.jp)

お問い合わせは、美保関観光協議会(0852-72-2811 / info@mihonoseki-kanko.jp)
またはメールで直接、三村竜太郎(miu@modell-tri.org)までどうぞ。

小さな興味からでも直に関われること。

この「両手で書く、描く」プロジェクトは実際、内容的にはあまりに地味でアピールが弱いと個人的には感じています。

もちろんそれが最大の理由ではないと思うのですが、今年、応募したプロジェクト助成が思うように通らないことが続き、やはり少しなりとも気持ちが萎むこともありました。それでも当初自分たちが企画した通りプロジェクトを進めようとするなかで、もしクラウドファンディングというプラットフォームを通じて必要経費の一部でもカバーすることができれば、金銭面だけではなく、このプロジェクトに対する自分たちの意識やモチベーションも大きく後押しされるのではないか、と考えたのが「Motion Gallery」に応募した直接の理由です。

クラウドファウンディングの素晴らしさは、応援する、応援されるということだけではなく、プロジェクトへの新しいタイプの関わり方が生まれることにあると思います。そして軽い興味からでも、「これはいい」「これはおもしろい」と感じられたことに「支援・応援」というかたちで直にコミュニケーションの機会が与えられることに大きな可能性を感じています。

今回、「Motion Gallery」で集まったお金は、主にプロジェクトの広告費、スタッフの交通費、記録費、情報発信費にあてられます。

皆様からより多くの支援を頂くことにより、プロジェクトに参加する子供たちやその両親に対するケア、プロジェクトと地域ネットワークとのコミュニケーションがよりきめの細かいものになり、加えて、記録面の充実が可能になることによって、プロジェクトの成果を情報発信する際、参加者の感性がすてきな爆発をみせてくれるその場の空気を追体験できるぐらいに濃い内容の情報をお届けできるようになることを期待しています。

このウェブサイトに掲載されている他の方々に比べて、明らかに華が足りないプロジェクトではありますが、小さくご興味を持って頂け、繋がって頂ければ嬉しく思います。

特典のご紹介

「heimArt はいまーと2014」プロジェクトの進捗情報を共有:
このプロジェクトでは自然発生的に様々な展開が生まれます。その様子をご支援頂いた方々には特に濃い内容で情報発信致します。

「heimArt はいまーと2014」イベントへの無料招待券:
7月19日、20日に開催される「両手で書く、描く」ワークショップ、または7月25日、26日、27日の美保関青石畳通りパフォーマンスツアーにご招待します。場所や時間など、詳しい情報は後日メールにてお知らせ致します。

「heimArtはいまーと2014」ブックレット:
はいまーとプロジェクトの成果を写真と文章でご紹介するミニ冊子です。
発送はプロジェクト終了後約一ヶ月後を予定しています。

平面作品「福を呼ぶかたち」:
今回、特典として、ドイツで制作したオリジナルの平面作品を5点ご用意しました。墨とアクリル絵の具による作品で、「Glücksbringer - 福を呼ぶかたち」というタイトルが付いています。サイズは10x15センチ。お届けの際は、写真にあるように24x30センチの木の額に入れてお送りします。チケット購入時にご希望の作品をご指定下さい。
(先着順とさせて頂きます)

想定されるリスクとチャレンジ

今回、プロジェクトにとってチャレンジといえば、「両手で書く、描く」の場に直接参加する訳ではない方々とどんなかたちで関わりを持てるだろうか、という一点につきます。集まった資金額にプロジェクトのスケジュールが大きく左右されることはありませんが、今後のプロジェクトの展開に変化が生まれるのは間違いないと考えています。この「Motion Gallery」での新しい出会いを楽しみにしています。

自分自身に驚くこと、そして自分自身を楽しむことについて

「自分の身体も心も自分のものだ」という思い込みから、いつの間にか自ら積極的に、自分自身をとても小さく、狭く、つまらなく扱っているのではないか。もし、何かしらのきっかけさえ与えられたなら、ひとがそれぞれ既に持ち合わせているはずの、もっともっと大きく豊かな可能性を掘り下げ、育めるのではないか。いつもそのことばかり考えています。

この、とてもシンプルにみえるプロジェクトを通じて、自分自身に驚けるひと、自分自身を楽しめるひとがひとりでも増えれば、幸いです。

ドイツ、デュッセルドルフより
三村竜太郎

過去作品のご紹介

「Wettermaschine fuer Vorgestern - 一昨日のための気象装置」
日本の廃校に残されていたものたちを組み合わせた作品です。今は空っぽの状態になっている廃校舎の中で、学校の歴史の長さの分、校舎の中を何千人もの子供たちが「通り過ぎて」いったことを考えていました。それはまるでそれは毎日変化し、現れては消えていく空模様のようであると感じました。

「Shimane Spiegel - 街と鏡」
カラーコーンによる作品です。カラーコーンによって「守られている」内側と「解放されている」外側が生まれます。それによって「入ってはいけない場所」ができるわけです。しかしどちらが内側、外側であるのかは、実は状況や条件によってひっくり返ることもあるということがテーマです。

「Nichts is verloren gegangen - 失われることは何もないことを知る」
美保関での祖母との会話が制作のきっかけとなっています。高齢である彼女がこの先亡くなるときに、その場に居合わせることができたとしても、もしかしたら痴呆症が進行し、彼女が私のことを認識できないかもしれない。そうすると彼女にとっての私(孫)はそこにおらず、私にとっても自分が知る祖母の記憶がもう残っていない彼女の身体にしか触ることができないのかもしれません。それは悲しいことかもしれないけれど、実は痴呆症によって、祖母と私の二人の関係においては、「これ以上失われるものは何もない」という状態が生まれると考えたら、「死」というものは、決して「失うことではない」と考えるに至った、そんな作品です。

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    • プロジェクト終了後に作成される「heimArtはいまーと2014」ブックレット。
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    • 「heimArtはいまーと2014」イベントへの無料招待券2枚。
    • プロジェクト終了後に作成される「heimArtはいまーと2014」ブックレット。
    • お名前をブックレットに掲載させて頂きます。
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    • 「heimArtはいまーと2014」イベントへの無料招待券2枚。
    • プロジェクト終了後に作成される「heimArtはいまーと2014」ブックレット。
    • お名前をブックレットに掲載させて頂きます。
    • 三村竜太郎の平面作品「Glücksbringer -福を呼ぶかたち」(180ユーロ相当)
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