CMアップデート2。出演者紹介 -酒井貴史-。
vol. 4 2020-03-04 0
こんばんは。和田です。
2019年7月、10月の本格的な撮影の前に、1週間ほどルーマニアとブルガリアに、今回の映画にも出演してくれている、アーティストの酒井くんとリサーチと撮影に行きました。
正確には、オンゴーイングの小川君と共にルーマニアのブカレストに約1週間滞在し、リサーチをすることが目的だったのですが、映画への出演のお願いを考えていた酒井君にも撮影を兼ねて一緒に行かないかと出発1か月前ぐらいに打診したのでした。
当初はルーマニアのブカレストだけ1週間ほど滞在する予定だったのですが、事前に近辺をリサーチをしてみると、ブルガリアの旧共産党本部の厳つい構造物が今も山のてっぺんに取り残されている事がわかりました。今回の映画「Songs For My Son」では旧共産圏の構造も一つキーワードになりそうだったので、今回のリサーチには非常に意味があり、特に遺構として残されている構造物はとても重要なロケーションになる予感がしました。
ネットで情報を拾っていくと、現在は崩壊の恐れがあるため内部への侵入は禁止され、厳しく管理されているとの事でした。しかし外からの風景だけでもこの構造物には行かなくてはならないと思わせる力強さを感じ、どうしてもここで撮影したくなったので、さらに調べてみるとブカレストからレンタカーを借りれば、撮影込みで往復2日で行けなくもないという事がわかりました。
事前にレンタカーを予約し、小川君とは分かれブカレスト滞在予定の3分の1をブルガリ滞在に切り替え、この構造物での撮影に使うことにしました。
ちなみに酒井君は今回が生まれて初の海外旅行ということでしたが、そんな彼をいきなり旧共産圏のヨーロッパの端っこの国の、さらに端っこにひっそりとそびえる旧共産党本部に車で連れて行くというなかなか面白い旅だなあと密かにワクワクしていました。
酒井君とはそれまで国立奥多摩美術館のイベントや展示ではよく顔を合わせてはいたのですが、酒井君もあまり人と良くしゃべるタイプではないので、実はそれまであまりちゃんと喋ったことがなく、なんとなくつかみどころが無い奴だなあという印象でした。そんな彼といきなりの車でのブルガリア2人旅は大丈夫か正直少し心配でもありました。
実際、車中、酒井君はほぼ寝ていて、たまに目を覚ますと「怖い、怖い」とブツブツ呟いているだけでしたが、それでも宿でお酒を飲んだり、ご飯を食べたり、撮影をしたり、みっちり一緒にいたこの約1週間の旅で、前よりもだいぶ酒井君との距離は縮められたのではないかなと思いました。
ブルガリア、ルーマニアのフッテージがどのように使用されるかどうぞお楽しみにしていてください!
和田昌宏