草原ラジオ第一弾!!「これってどんな映画なの?」〜監督インタビュー〜
vol. 7 2023-05-27 0
こんにちは!
映画『何をそんなに慎ましく』制作スタッフです。
これまで様々な形で情報発信をしてきましたが、もっと直接作品の魅力をお伝えしたいと思い・・・
新企画!!「草原ラジオ」はじめました!
★LINK(clickするとポッドキャスト配信に飛べます!)★
初回は「恋愛関係以外のハッピーエンドとは?」「映画で伝えたいことは?」など、スタッフとして作品に参加するにあたって、監督にじっくり聞いておきたかったことを聞いてみました!
どんな作品なのか気になっている方や、作品を応援してくださる方に、音声配信&記事としてお届けします!(聴いていただくと意識した途端、緊張で固くなっているのはご容赦ください。。)
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《左:吉田奈津美・『何をそんなに慎ましく』監督 右:蒲有紗美・スタッフ》
蒲 『何をそんなに慎ましく』を撮りたいと思ったのはきっかけがあったんですか?
吉田 きっかけは、恋愛関係以外のハッピーエンドを、映画を通して描いてみたいと思ったことですかね。
世の中には、登場人物が恋愛関係としてハッピーエンドを迎える作品が多いかなと思うんですけど、意外と恋愛以外の関係性でのハッピーエンドがないなと思っていて。一方で、自分たちの身近には恋愛関係とはまた違うけど、大切にしたい異性との関係だったり、もちろん同性との関係があったりしますが、それがハッピーエンドとして描かれないと、その関係はなかったことになってしまうのかなと思ったのがきっかけです。
蒲 身の回りでそう感じることがあるんですか?
吉田 例えば、すごく親しい異性の友人がいるときに、ただ仲がいいっていう以上の信頼関係があるような人でも、自分ではそんなつもりがないのに、周りから相手のことどう思っているの?とか、実は好きなんじゃない?恋愛にしたほうが楽だよとか言われたり。周りからそう言われたとしても、結局本人たちにしか、その関係性の中にある感情って分かんないなと思ってて。そういう繊細な関係性って、世の中の恋愛を大切にする空気感の中では、かなり危うい位置にいるなと思ったんです。恋愛をそのものを大切にすることは、それはそれですごい素敵なことなんですけど、それを大切にすることで、恋愛関係とは区別したかったはずの1つの結びつきが、無理に名前を付けられたりとかするのは悲しいことだなと思って。
それで関係が壊れて元に戻らなくなったりすることってあるじゃないですか。私はこの映画を通して、そんな名前が付けられてなかった関係性に、無理に名前を付けなくていいとか、まだ言葉にできないというか、そもそも言葉にしなくていい感情だったり、人とのつながりだったり、固有のその人たちにしか分からない関係性とかを大切に描けたらいいなと思っています。
蒲 そのような思いは、どれくらい前から頭の中にあったんですか?
吉田 この企画自体を考え始めたのはコロナで外に出れない期間だったので、今からちょうど3年前くらいに、自粛期間中に机に向き合って、この物語に出てくる3人のことを考え始めました。
蒲 この映画につけられている「草原プロジェクト」とは、そもそも何ですか?
吉田 『何をそんなに慎ましく』っていう映画は自主制作で作っているんですけど、作る過程で大切にしたいものを忘れないように、お守りみたいにするために付けた名前です。
3つ、軸みたいなものを決めてるんですけど、その1つ目が映画制作を通じて、世の中にこの映画のテーマについて話し合ってもらうきっかけをつくるっていう事で、2つ目が作品の輪を広げていく。3つ目が自主制作だからできることに挑戦するってことなんですけど、1つ目の映画制作を通じて作品のテーマについて話し合うというのは、例えば、このラジオもきっとそうなのかなっていうふうに思っていて。映画を作ったことがない人が会話を聞いて、こういうテーマを持って映画を作ろうとしてる人がいるんだなっていうのを知ってもらう。それは2つ目の輪を広げることにも通じるかなと思ってて、こうやって喋ってくれている蒲さんは、私の前作『浮かぶ』が劇場公開したときに、劇場スタッフとして作品の担当でずっとやってくださって、それをきっかけに今回、次の作品の『何をそんなに慎ましく』のスタッフに入ってもらえましたよね。それもこの作品がなかったら劇場スタッフとして働いている方が、映画を作る準備段階から関わってくれるってなかなかないと思うので、それも1つかなって思います。
蒲さんはどうして関わってくれたんですか?
蒲 『浮かぶ』の上映で連日、監督がトークでいらっしゃっていて、その時に監督の映画そのものに対して向き合う姿とか、言葉とかそういうの含めてすごく誠実な方だなって。たどたどしい言葉ではあったんですけど、それがすごい伝わってきて、この人と一緒に作品作りをしたいなって思って、今回の作品についてもお話を聞いてたので、参加したいとお声かけしました。
吉田 ありがとうございます…。作品の輪を広げたいという意味でも、蒲さんが作品に参加したいって言ってくださったことはうれしかったです。3つ目の自主制作だからできることに挑戦するっていうのは簡単に説明すると、例えば映画制作って、本来であればフローがある程度決まっていて、スタッフは各部署がフローに従って途中参加っていう形で入られることも多いんですけど、今回はデザイナーの宮添浩司さんだったり、本来は映画が完成した後から参加してくださる方たちに先に協力していただいて、今クラウドファンディングをしてるんですけど、そのときに配らせていただいているチラシやポストカードを、すごい素敵に映画の世界観を表現してくださって。それはなかなかないことだなって思ってます。
蒲 ちなみになぜ草原プロジェクトという名前なんですか?
吉田 草原プロジェクトは、主人公が原草っていう名前で、原っぱの原に草原の草なのでそれはちょっともじってるんですけど。あとは草原って何もないというか、でもしっかり緑は茂っているところに、何かを作っていけたらなということでかけてます。気になった人はクラウドファンディングのページをぜひ見ていただけたらうれしいです。
蒲 草原プロジェクトに関しては、それぞれの軸に合う人の話を聞いて、作品の輪を広げて、作品の厚みを出していければいいですよね。そういえば特報映像も公開していて、撮影時はまだ私は参加していなかったんですが、キャストの方の雰囲気が伝わるいい映像になってるなと思うんですけど、現場はどうでしたか?
吉田 そもそも映画本編はことしの冬に撮影予定なんですけど、1年も前に、出演されるキャストやスタッフが集まって1つの場にいるっていうのがすごく不思議な感覚で。お互いがお互いのことをすごく見てるというか、徐々に徐々に触手を伸ばして、繊細なコミュニケーションができたなと思っていて、それを生かすというか、それを踏まえてスタッフ間でも話すことがあって、あのときはこうだったからもっとこうしたいよねとか、いい時間だったなと思ってます。
蒲 撮影も楽しみですね!
吉田 ちょっときょうは初めてで、私も蒲さんもドキドキで、聴いてる方は一緒に緊張するような感じになっちゃったかと思うんですけど、もし今後続くのであれば慣れていく姿も見ていただけたらと思います。
最後になるんですけど映画『何をそんなに慎ましく』は今、クラウドファンディングをしています。主人公の草とさおりと一樹3人の、先ほどお話ししたようなまだ名前のついてない関係性だったり名前をつける必要がない関係を、言葉にならない感情を丁寧に描くことによって、恋愛関係以外のハッピーエンドの成功例っていうのを世の中に届けたいと思っています。ぜひよろしくお願いします。6月30日まで行っています。
最後までお聞きくださりありがとうございました。
蒲 ありがとうございました!
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草原ラジオ初回、最後までお付き合いくださりありがとうございました!
次回以降も、ラジオ好きスタッフ数名で着々と準備しているところです。映画の魅力をお伝えすることもそうですが、聴いてくださる皆さんがゆったりした気分で楽しめる内容をお届けしたいな~と考えています。(私たちも徐々にこなれてくるはず…きっと……)
では次回配信もお楽しみに!
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