小さな町の小さな映画館 小国シネ・ホールと映画にまつわる特別な体験
vol. 9 2025-08-28 0
応援ありがとうございます!今回は阿蘇郡小国町にある小さな映画館小国シネ・ホールについてお話ししたいと思います。
阿蘇郡小国町にある小国シネ・ホールは、元映写技師が自宅を改装して始めた小さな映画館です。現在、二代目に引き継がれたこの劇場は、町の人々に支えられながら、静かな山あいで映画文化を守り続けてきました。
63席と小規模な館内ですが、支配人こだわりの座席やサウンドシステムが導入されており、座り心地よく本格的な音響で作品世界に浸ることができます。
隠し扉の奥にある喫茶コーナーの壁面には映画のチラシやポスターがびっしり貼られ、創刊号から収集されているという映画好きのバイブル「キネマ旬報」がぎっしり並んでいます。
設備だけでなく、もちろん作品選びにも支配人のこだわりを感じます。先週まで上映されていたのは、熊本県山鹿市を舞台にした映画 『骨なし灯籠』。伝統工芸「山鹿灯籠」と夏祭りを背景に、妻を亡くした元美術教師が新たな出会いを通じて再生していく姿を描く熊本発の温かいヒューマンドラマです。
この小国シネ・ホールでは本芸術祭のプログラムのひとつとして、 ヴィム・ヴェンダース監督の「パーフェクトデイズ」を特別上映します。渋谷の公共トイレを清掃する男の日々を通して人生の豊かさを見つめ直すこの作品にちなみ、小国町内の公衆トイレを巡るユニークな企画を準備しております。日常の風景を新しい視点で見直すきっかけになるような、映画と町歩きが一体となる特別なプログラムです。ぜひご参加ください。