「曙光」明日が最終日です (坂口香津美)
vol. 12 2016-01-28 0
自殺の保護と救助をテーマにした映画「曙光」のモーションギャラリーの参加申し込みが明日29日(金)締め切りとなることから、監督として、ここに「最後のお願い」をさせていただきました。
日本は十数年前から年間3万人前後一日約90人前後が自殺で亡くなっています。この恐ろしい数字、自殺対策はわが国の緊の課題です。しかし、この国ではまだ効果的な自殺対策はとられていません。
自殺をしようとする人(自殺志願者)を生み出す背景には、私たちの社会の基盤のもろさがあるように思います。社会的に孤立する人間を数多く生み出し、死へと追いつめられている人間に救済の手を差し伸べられない、それが私たちの社会の寒々しい現実です。
今、この瞬間も、どこかで誰かが孤立し、生きる希望を見失い、死の縁へと追い込まれ、最後のSOSを発しています。
誰一人、そうなることを望んでなどいないのに。
そして、それは特別な人間ではなく、明日のわたし、あなたであるかもしれません。
映画に何ができるか。
映画にどんな力があるか。
それは私にもわかりません。
ただ、映画は灯火をかかげる強い力があると信じます。
一人でも多くの人の心に届く映画を作ること。
それが、ひいては一人でも多くの命を救うことにつながるように、との願いをこめて。
次回作「曙光」に、あなたの応援をどうぞよろしくお願い致します。
坂口香津美(「曙光」監督)