クラウドファンディング終了目前(残り6日)(主演・監督からのメッセージ
vol. 8 2018-07-18 0
クラウドファンディング終了を目前にして (残り6日)
最後に、主演・監督からのメッセージ
映画『脂肪の塊』
宣伝配給費クラウドファンディング終了目前にして、主演女優と監督より、皆様へメッセージがあります。
長文ですが、主演と監督からのメッセージを、ぜひ最後までご一読いただけたらと思います。
↑※写真は、先日のカナザワ映画祭2018でのプレミア上映(2018/7/15)終了後
↑※156席全席ほぼ満席でのプレミア上映となった
◆主演女優 みやび よりメッセージ
私には俳優を志した時から変わらない信念というか、願いがあります。
それは演技を通して、
「観る人の痛みを癒す、『痛み』を表現したい」
というもの。「私が実人生を通して、目で見て、肌で体感し、心で感じたことの全ては、
もしかしたら表現の世界で息づくのではないか。」
その想いから俳優の世界に身を投じました。映画『脂肪の塊』には人間のあらゆる欲や、弱さや、痛みが描かれています。
演じるにあたって、躊躇いや迷いがなかったかといえば嘘になります。
しかし、実はずっと前から、心のどこかではこういった役を演じる機会を望んでいたのかもしれない。
今はそんな気がしています。先日、カナザワ映画祭2018にて、初めて作品のお披露目の機会をいただきました。
上映後のお客様の温度、真剣な眼差しを受けて、
改めて「この作品を沢山の方に観ていただきたい」と強く感じました。本作にご興味を持ってくださった方、既にご支援くださった方。
そんな沢山の方々のお気持ちに触れ演者としても嬉しい想いです。心からの感謝を込めて。
本当にありがとうございます。この作品が沢山の方に届きますように。
登場人物たちの「痛み」が誰かの痛みに寄り添い、癒す日が訪れますように。どうぞ、最後までお見守りください。
みやび (主演 沢村花子役)
◆監督 天野友二朗 よりメッセージ
僕にとって、監督としての一番の幸せ。
それは、出た人が胸を張って自慢できる作品を手掛けること。
そして、それが沢山のお客様に届くことです。僕はかつて、学生時代、家庭や学校で、心の痛む出来事や、悲しい出来事を色々と経験しました。
そんなある日、美術部の先生が僕を誘い、油彩画を教えてくれました。
そこで、数多くの絵画や映画、そして友達と出会いました。
当時の僕を癒したのは、美化されたハッピーエンドの映画ではなく、心の痛みにそっと寄り添ってくれるラース・フォン・トリアーの作品群でした。いつしか、映画監督を夢見るようになった僕は、こう思いました。
「自分が撮るべき映画は、美化されたハッピーエンドを押し売りし、悲しみを抱えた人を、無理やり立ち上がらせるような映画ではない。
人の悲しみや痛みに、そっと寄り添い、共鳴してくれる映画を撮りたい。」「喜び」と「悲しみ」があるなら、「悲しみ」を描きたいー
「光」と「闇」があるなら、闇を描きたいー影があるからこそ、人物の光が立体的に引き立つこともあります。
本作『脂肪の塊』は自主製作映画です。
自主製作映画だからこそ、そうしたテーマに挑戦するべきだと考え、製作を決意しました。よく世の中に誤解されがちですが、本来
「好きに、適当にやる=自主映画」ではありません。最終的には「商品」として流通することを前提とする以上、今や映画に求められることは、商業映画も自主映画も差がなくなってきています。
むしろ、自主映画は、扱うテーマの自由度が確保されている反面、限られた条件で戦わなくてはならないというシビアな点も多々あります。
自主映画でも、
・出演者との綿密なディスカッションにより、お芝居の方向性を作る。
・回を追うごとに、クオリティを上げる。
・そのキャスティングでそのテーマを扱った場合、どのくらいのお客様が見に来るかを、監督自身がある程度想定する。
・そこから逆算して予算を組み、現場人数や撮影スタイルはどうあるべきか?
・いつ完成させ、公開・DVD化し、どう宣伝するのか?…限られた予算内で、可能な限りそれらを考えなくてはなりません。
僕は、他の誰よりも、監督として、出演者を信じ、そして作品を信じています。
だからこそ、来年必ず、本作を一人でも多くのお客様の元へと届けたいと考えています。
そして、入選や受賞の機会をいただいた映画祭には、最大限還元したいと考えています。
それが、監督としての務めだと思います。今や、誰もが、カメラのボタンさえ押せば、映像は撮れます。
監督という肩書は、誰もが名乗れます。
しかし、映画のゴールは、現場ではありません。完成後、映画祭に出品し、せっかく入選・受賞しても、息切れして、その後の劇場公開やDVD化などの展開を行わない自主製作作品は、沢山あります。
監督は、最後まで初心を貫徹する意志と責任感を持たなくてはなりません。
力を秘めている魅力的な出演者は数多くいます。
僕は、そうした方々の魅力を広くお伝えすべく、胸を張って自慢できる作品を手掛け、届けたいと思います。そして、この作品が、一人でも多くのお客様の心の痛みに寄り添うことを願って。
今後も、真摯に創作に向き合わせていただきたく思います。
そして、真剣に、誠実に、真面目に届けたいと思います。沢山の感謝の意を込めて。
最後までよろしくお願いいたします。
天野友二朗 (監督・脚本・他)