たまには小5にもどろう②『南国』編〜南国を感じるゲーム紹介〜
vol. 30 2020-04-08 0
守利です。
都ではついに緊急事態宣言が発出されました。つまりは緊急事態です。
ぼくも近頃は朝から晩まで在宅をかまし、天気はいいのに、鳥はチュチュチュン鳴いているのにと鬱が溜まってくる今日この頃です。いかがお過ごしでしょうか。
苦しい時期ではありますが、我々のミッションは在宅による勝利です。
そうして夏には、ウイニングスイカ割りやウイニング盆踊りに明け暮れるのです。
待ってろラブリーサマーちゃん。
という訳で今回のテーマ「南国」になります。
青い空に白い浜辺、波ざざざんヤシヤッシヤシのあれです。
wikipediaで調べたところ〝南の方の地域〟と出てきました。身も蓋もありません。
というか、うん、はい。
今回は、そんな南国が舞台のゲームを3つほどご紹介します。
またゲームかねキミ。ごめんなさい。
ただこの“ゲームの中の南国”というものは、触れるほどに何か《特殊な刺激》を僕たちに与えてくれます。
それがどんな刺激なのかは後述していきますが、この窮屈な日々の反動として、奥深い“ゲームの中の南国”の世界をご案内出来たらと思います。
※今回ご紹介するタイトルは発売から時間が経っているものが多いです。
Youtube等にプレイ動画が載っているので是非雰囲気を味わってみてください。
1「スーパーマリオサンシャイン」2002年/ニンテンドーゲームキューブ
ゲームで南国といえば、多くの人がこの作品を思い浮かべるでしょう。
天下のマリオがピーチ姫と夢のバカンス。ところがピーチ姫がさらわれるいつものやつ。
ゲームの舞台は架空の南国「ドルピック島」。
放水ポンプを背負ったマリオが南の島を水浸しにしていきます。
もう18年前(!)の作品ですが、当時の最新ハード・ゲームキューブの性能により水の表現がすごいんです。おそらくその性能をドヤる為に、南の島が舞台になったのでしょう。
そして先述した《特殊な刺激》ですが、このゲームには時間の概念がほとんどありません。
いくら遊んでもマリオの真上にある太陽は動くことなく常夏のロケーションを保ち続けます(一部夕/夜のステージはあり)。
はじめはそのロケーションを満喫するのですが、遊ぶほどに「時間が動かない」という状態に違和感、更にいうと閉塞感を覚えます。
ゲームだから当然と思われるかもしれませんが、この「造り物の世界に囚われている」感覚は逆にゲームならではでちょっぴりオモロ怖いです。
このゲームをそんな感覚で遊ぶひとは少ないと思いますが、ほかではなかなか味わえない感覚なので、これはオススメです。
2「花と太陽と雨と」2001年 プレイステーション2/ニンテンドーDS(移植版)
異色のゲームクリエーター須田剛一氏が率いるグラスホッパー・マニファクチュアの作品。
須田剛一という人物は、業界でもかなりパンクなゲームを数多く創作している人で、
その独特な作品群は世界的に評価が高いです。ぼくがもっとも尊敬している創作者のひとりです。
ジャンルはいわゆるアドベンチャーゲームです。
舞台は例にもれず架空の南国「ロスパス島」。探し屋の主人公スミオが、ホテル「フラワー・サン・アンド・レイン」に仕掛けられた爆弾を探すというのが主なあらすじです。
この作品は先ほど挙げた「造り物の世界に囚われている」感じをモロにストーリーに取り入れています。
主人公は爆弾を探しつつ、ホテルに滞在する人々の依頼をこなしていくのですが、
依頼が解決するたびに上空を飛ぶ旅客機が爆発。次の瞬間主人公が目覚め、解決した依頼は夢であったことが示唆されます。
そして、このゲームはこれが延々と続きます。
つまり主人公はいつ、どの出来事が夢であったのかがわからないまま、
ロスパス島の中をさまよい続けるのです。
登場人物はわりかしポップなので暗い雰囲気にはなりにくいですが、
美しい南国をめまいのような感覚で巡っていく体験はなかなかにハードです。
音楽も素晴らしいので是非触れてみてください。
3「巨人のドシン」1999年 Nintendo64/ニンテンドーゲームキューブ(移植版)
知ってる人は知っている、巨人がドシンとするゲーム。
謳うジャンルは「アゲ・サ・ゲーム南国風」。
巨人のドシンであるプレイヤーが、こちらも架空の島「バルド島」の地形をアゲ↑サゲ↓していきながら、島民となかよくするゲームです。
このゲーム、やっていてとにかく孤独です。
だだっ広い海の真ん中で、小さな島民の「ここの地形を上げて」「ここに木がほしい」といったお願いにひたすら応えていきます(応えなくても可)。
劇的なことが殆ど起こらないまま、繰り返される約30分の一日。
ぽつねんとドシンを動かしている様は、親の迎えを待ちながらひとり砂場であそんでいたあの頃を思い出します。
ちなみにこのゲーム、とある部分で女優の緒川たまきさんが声をあてています。いい時代です。
そういった要素も含めて、オススメです。
以上が、南国が舞台のゲーム3選です。
いかがでしたか?いかがも何もって感じですよね。
人はいつでも楽園を愛しています。というか、存在しない楽園(ユートピア)を夢想し、そこに行きたいという思いと、決してそこには行けないのだという哀しみを愛していると思います。
南国ゲームは常にぼくのそういった想いと共にあります。
ぼくが演劇に興味を持ったのも、そういった世界に入れたり、創ったりすることができたからです。
また劇場で、さまざまな団体の、さまざまな世界を覗けたら、とてもうれしいです。
そういった日がまた訪れるよう、クラウドファンディングにご協力いただけたら幸いです...!よろしくお願いします!