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ドキュメンタリー映画「リスタートアップ」の長編映画化をクラウドファンディングで実現!

倒産寸前のゲーム会社が世界No. 1ダウンロードゲームを開発。奇跡の復活ドキュメンタリー劇場公開へ向け応援お願いします。

倒産寸前のゲーム会社が世界No.1ダウンロードのゲームを開発し、世界のモバイルゲーム市場の最前線に躍り出る、迫真の復活ドキュメンタリー「リスタートアップ」。本作の長編映画化と劇場公開に向け、皆様の応援をお願いいたします。

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このプロジェクトは、目標金額6,000,000円を達成し、2022年8月30日23:59に終了しました。

コレクター
197
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6,201,000
残り日数
0

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このプロジェクトは、目標金額6,000,000円を達成し、2022年8月30日23:59に終了しました。

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PRESENTER
岸田 浩和

ドキュメンタリー監督。ヤンゴン外国語大学留学とメーカー勤務を経て、2012年に「缶闘記」で監督デビュー。2015年より、Yahoo!ニュース特集やVICE Japanのドキュメンタリー取材に携わる。2016年の「Sakurada Zen Chef」で、ニューヨーク・フード映画祭で最優秀短編賞と観客賞を受賞。2018年よりYahoo!クリエイターズプログラムに参加。同、DOCS for SDGs作品「タインと社長の約束」は、札幌国際短編映画祭でも上映。現在は、ゲーム会社の世界進出を追った長編作「リスタートアップ」を公開準備中。関西学院大学、東京都市大学、杏林大学で非常勤講師を勤める。

リスタートアップ外伝 〜撮影の裏側〜【第1話】

vol. 6 2022-08-19 0


■突然の告白
2017年の秋。

僕はブータンにある寺院の境内で、ひとりの起業家から衝撃的な告白を耳にしていた。「東京でゲーム会社をやっているんです」と答えてくれたのは、芸者東京というゲーム会社を率いる、CEOの田中泰生さんだった。

すぐさまスマホで社名を検索すると、大きなカンファレンスで登壇する田中さんの写真や、世界初のARゲームを出したという記事が出てきた。”異才のゲームプランナー”というキャッチコピーが目をひく。

わたしは、検索結果に並んだ記事を指して「なんだか、すごいですね!」と話しかけると、彼はすこし困った表情で「いやー、最近は上手くいってなくて」と苦笑する。さらに「いっそ、会社を畳んで出家しようかと思って、ブータンに来たんですよ」と田中さんは続ける。あまりにもカジュアルに答えたので聞き逃しそうになったが、彼ははっきりと”会社を畳んで、出家でも”と言った。

少し混乱しながら「えっ・・・、出家ですか?」と聞き直す。田中さんは真剣な表情で、「ええ。すべてをゼロからから出直したいって、真剣に考えてるんですよ」と言い、うなずく仕草を見せる。

私は、この時「出家したい」と語る人に掛けるべき言葉を持ち合わせておらず、ただ「そうなんでですか・・・」と返すのが精一杯だった。人は一体どんな状況に陥ると、会社を畳んでブータンで出家しようと思うのだろうか。

田中さんの身の上に興味が湧いた。

■攻めた看板で仕事が激減
私はこの時、若手起業家のブータン訪問団に帯同していた。正確に言うなら、撮影係として紛れ込んでいた。
団長は、妙心寺退蔵院の松山大耕副住職だ。ダボス会議にも参加する国際派の若き僧侶で、若手経営者や各界のリーダーたちからメンターとして慕われる、知る人ぞ知る人物だ。団員は、当時ヤフーの副社長だった川邊健太郎さんやコルクの佐渡島庸平さんを筆頭に、経済メディアで日々目にするような10名ほどの起業家やインフルエンサー、若手リーダーたちが集まっていた。

当時私は、ビデオグラファーとして独立し会社を作って3年を経ていた。広告動画の仕事が軌道に乗り始めたので、思い切って制作ジャンルを「ドキュメンタリー」に特化した。30代後半のスタートだったので、残された時間は限られている。ジャンルを絞るのは、名案に思われた。

結果はてきめんだった。びっくりするぐらい仕事が減ったのだ。飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことだ。世の中のニュースメディアやインターネット広告では、ドキュメンタリーの需要がそんなに無かったのだろう。結果、お金は減り続け、余白の時間だけが増えていった。

そんな最中、前作の短編ドキュメンタリーでお世話になった松山大耕さんから「ブータン、一緒に行きませんか?」と、お誘いを頂く。カレンダーは真っ白だったので、迷う理由は無い。即答即決で快諾した。

■ブータン仏教の聖域に乗り込む
そんな一行で、この日はブータン仏教界25年に一度の特別な法要に、来賓として参列することになっていた。特別法要は、仏教国ブータンの中でもとくに格式高い寺院で行われ、ブータン上皇后も参列するという。私は朝からガイドに「身体を清めて、正装への着がえるように」と指示されていた。バスを降りる際に、スマホやカバンはすべて預けることになった。

色鮮やかなタンカが掛けられた寺院の廊下を進むと、重厚な読経の声が徐々に大きくなってくる。廊下の先にはタンカに彩られた拝殿がみえた。お香が立ちこめる中、数十人の僧侶が仏像を取り囲んで、一心不乱に経典を読み上げている。はりつめた空気に、身震いがする。聖域とはまさにこのことだ。

緊張の中、われわれ一行は拝殿の板の間に、しずかに腰を下ろす。

だが、ここでわたしは不思議な光景を面する。
視線の先にいた若い僧侶が、身体の脇にちらちらと光を発する不思議な仏具を携えていたのだ。目を懲らすと、光っているのは液晶画面だ。お経を、デジタルデバイスで表示しているのだろうか?

彼らの指の動が小刻みに動いている。その所作は、私もみなれた動きだった。まさか!?
彼らが操っていたのは、スマートフォンだった。

正装に着がえ、スマホを預けて法要に挑んだ我々を尻目に、この若い僧侶らは、読経の最中にチャットアプリの「ワッツ・アップ」を立ち上げていた。
この光景は、授業中にバレないようにスマホをいじっている、その辺の大学生と一緒ではないか。緊張しまくっていた異国の聖域が、急に身近に思えてくる。25年に一度の大法要すら蹴散らす「ワッツ・アップ」の威力にひれ伏した。

法要が終わり、境内の外に出ると田中さんと目が合う。おもわず「若いお坊さんたち、スマホ触ってましたね」と話しかけると、田中さんも「仏教の聖地に来たのに、心の平安はありませんでした。出家の計画は頓挫です」と笑いだす。「どこに行っても、スマホに追いかけられている気分ですよ」と語った田中さんは「もう一回日本に戻って、仕事に向き合ってみようと思います。」と自分に言い聞かせるようにつぶやいた。

私は、当時知るよしもなかったが、田中さんに出家を思いとどまらせたブータンのスマホ僧侶と「WhatsApp」に感謝しなければならない。

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