子どもたちが未来に希望を持てるような物語を作る
vol. 12 2019-07-14 0
子どもたちにオペラをプレゼントすることの意味について、以前書いたブログを少し書き直して紹介します。
「あなたはこの地域社会でどのような未来を作ろうとしていますか?」
と問われても、漠然としすぎていて、なかなか答えは出てきません。でも、子どもたちにオペラをプレゼントする、という具体的な企画があって、それに協力するとすれば、
「そこにどのような夢を込めますか?」
という問いなら、なんとなく語ることができるような気がします。
それはこの企画に込める夢を通して、自分の中にある未来を具体的に語ることだと思います。
「オペラ、芝居、コンサートなど、文化的な催しがひしめく地域社会にしよう」
「子どもたちが自分でしっかり歌を歌うとか芝居をやるとかいった自由に自分を表現できる環境を整えてあげたい」
「学校が息苦しいと感じる子どもがいれば、その子が生き生きと生きられる場を作ろう」
「大人だって息苦しいんだから、大人の居場所も作ろう」
「子どもの居場所と大人の居場所が一緒になるとすごくおもしろいことができるんじゃないか」
といった、そんな夢をたくさん集めれば、地域の未来を語る壮大な物語ができあがることになるのではないかと思うのです。
役所が出すような、人の息づかいが感じられないようなプランではなく、地域の大人たちが、自分たちの頭で考え、自分たちの子どもの未来を見据えながらみんなで夢を語り、そこから生まれるような力強い物語です。
大人たちはもちろん、なによりも子どもたちが未来に希望を持てるような、そんな物語です。それこそが地域のみんなが望むような未来を作っていくのではないかと思うのです。
そういう地域社会の未来を見据える物語が私たちにないこと、地域の未来をどのように作っていくのか、というビジョンが私たちにないこと、こういう仕事は行政がやるものだと私たちは思っていること、そういったことこそが、地域社会の課題だと思うのです。
子どもたちにオペラをプレゼントする、という企画は、そういう課題に気がつき、みんなが自分の力で地域社会の未来を作っていくきっかけになるように思うのです。
明日そのオペラをやります。