子どもたちはオペラの主人公テトといっしょに冒険の旅
vol. 2 2019-06-02 0
オペラ『ロはロボットのロ』の出だしは、主人公テトの自己紹介の歌で始まります。
♪ ぼくはロボットです
でも、空は飛べません
走るのは苦手です
泳ぐのも苦手です
けんかは苦手です。
算数は苦手です
鉄棒は苦手です
跳び箱も苦手です
犬も苦手です
お化けも苦手です
ピーマンも苦手です
…… ♪
と、苦手なものがずらりと並びます。
え?ロボットなのに、泳ぐのが苦手? 犬も苦手? ピーマンも?
「なーんだ、ぼくと同じじゃん」「わたしと同じだわ」
と、子どもたちは、一気にテトに親しみを覚えます。
テトは「弱いロボット」なのです。だから親しみがわきます。
♪ 苦手なものを数えると
両手の指と、足の指を足しても、足りません。
ぼくが得意なもの
たった一つだけ得意なもの
それはパンを作ることです ♪
苦手なことの多い「弱いロボット」だけれど、一つだけ得意なものがあります。それがパンを作ること。
更に歌います。
♪ たった一つ得意なこと
たった一つ自慢なこと
たった一つ誰よりも胸を張れること
それはパン作り
楽しいパン作り
もしもパンが作れなくなったら
ぼくはぼくでなくなっちゃう ♪
そのぼくがぼくでなくなっちゃうところから物語が始まります。
毎日1,000個作れていたパンが、ある日999個しか作れなくなります。次の日は998個、その次の日は997個、とどんどん減っていきます。
ぼくがぼくでなくなっちゃうのです。
そのぼくを取り戻すために、テトを作ったドリトル博士に会いに、冒険の旅に出かけます。
「弱いロボット・テト」に、様々な困難が降りかかります。弱いが故に親しみを感じる子どもたちは、わくわくドキドキハラハラしながらテトといっしょに冒険の旅をします。怖い思いをしたり、大声で笑ったり、心がきゅんとしたり、時にほろっとしたり、オペラはまさに夢のような時間です。
ふだんの暮らしの中では絶対に味わえないわくわくドキドキハラハラが、喜びと悲しみが、今回のオペラにはぎっしり詰まっています。
オペラを見終わって、ああ、楽しかった!って、子どもたちが思いっきりの笑顔でいってくれたら、と思っています。
そして、こんな楽しい世界があったんだ、という発見! オペラとの出会い、です。世界がね、ぐ〜んと広がります。
「ロはロボットのロ」プロモーションビデオ
https://www.youtube.com/watch?time_continue=83&v=_p88lFgxE4w