<製作ノート⑦>映画祭編・1【2018年3月】
vol. 18 2021-09-27 0
『ブラックホールに願いを!』監督の渡邉です。
2017年7月、アメリカ・ロサンゼルスで短編映画『メンタルスケッチ』を撮影し、日本に戻ってからドラマの仕事などをやりながら本作の企画案を考え続けていました。まだまだ企画は決まりません。
そんな折、『メンタルスケッチ』が第3回四万十映画祭に入選したという嬉しい連絡がありました。撮影監督の角洋介・主演の斎藤陸さんとともに、高知県・四万十に向かいました。2018年3月のことです。
この映画祭では短編・長編さまざまな映画が上映されていましたが、初日朝イチで上映された『センターライン』を見て僕は度肝を抜かれました。
こんなに面白いインディーズ映画が存在しうるのかーッッッ!!!!!!
作品を見た後あまりの面白さに体調を崩し、これから自分の作品が上映される事実に自信をなくし、近所のカフェに避難して角くん・斎藤陸さんに励ましていただきました。
2018年3月、四万十にて。『センターライン』下向拓生監督・星能豊さんと。
四万十映画祭で出会った『センターライン』の下向拓生監督とはありがたいことに現在に至るまで交流が続き、実は『ブラックホールに願いを!』も脚本執筆の初期段階で意見を聞かせていただいております。
主演の吉見茉莉奈さんは、四万十映画祭にはいらっしゃらなかったのですが、その後福岡インディペンデント映画祭などでお会いし、池袋シネマ・ロサでともに『センターライン』のビラをともに配ったりして、最終的にはオーディションを経て『ブラックホールに願いを!』吉住あおい役としてご出演いただきました。
2019年3月、池袋シネマ・ロサにて。吉見茉莉奈さん、藤原未砂希さんと『センターライン』のビラを配りました。
四万十映画祭では他にもたくさんの出会いがありました。
『センターライン』に出演されていた星能豊さん、『ハッピーアイランド』に出演されていた三輪江一さんとは、毎晩朝まで飲み明かし、『ブラックホールに願いを!』にもご出演いただきました。審査員を務めていた木ノ内輝さん(Tokyo New Cinema代表取締役)には、『ブラックホールに願いを!』の海外展開をプロデュースしていただくことになりました。
四万十映画祭では、ありがたいことに『メンタルスケッチ』は短編部門の優秀賞を受賞しました。
さらに2018年7月には、第4回富士湖畔の映画祭にてスペシャルセレクト部門に選出いただきました。
大雨のなか角くん・斎藤陸さんとキャンプしたりしました。
この頃、”あるインディーズ映画”が日本映画界に激震を起こしており、この湖畔の映画祭でも上映されていました。僕は大変あまのじゃくなので、「そんな話題の映画なんて絶対見ないぞ」と誓い、東京に戻りました。その映画に、人生を狂わされるとは思ってもいませんでした。
次回は、”あるインディーズ映画”こと『カメラを止めるな!』の衝撃について執筆いたします。