「マチコのかたち」サントラ曲公開!
vol. 10 2014-09-24 0
http://youtu.be/T_B9DxGiLi4?list=UU-yidjY9UShHBbuvgeKb5vw
是非お聴き下さい。
「マチコのかたち」(2003年 DV 30min 韓国JuMF eMotion Film Festibal コンペティション部門グランプリ・バンクーバー国際映画祭)監督/脚本 白川幸司 音楽 小松清人 ミュージカル曲 エミ・エレオノーラ 撮影監督 井川広太郎 スチール 森栄喜 出演 鈴木薫 エミ・エレオノーラ 豊永伸一郎
(曲について)小松清人の美しいピアノ曲。安っぽいビザールミュージカルが終わり、暗転、そして流れるエンドロール。曲は「全てを失った女性が夜の空を観ているとだんだんと白んで来て、その美しさに女性自身も再生していく」「和のテイストを少し入れて欲しい」という発注をした。まさに、その通りの完成度だと思う。
(物語)ある晩、恋人からレストランでの待ち合せをすっぽかされたマチコは、自分のと全く同じドレスを来た中年女性マダムと出会う。同じドレスを来ているが故のヲンナ同士の自意識は、レストラン中の客の視線の中でジワジワと膨張してゆく。仕掛けたのはマダムの方からであった。「あなたはいつまでも誰かを待ち続けている。そんな人生は駄目。私がある魔法を掛けてあげる。」そして歌い踊り狂うレストランの異様な光景。その魔法の正体とは、とても恐ろしい企みがあった。ついに魔法は発動する。
(監督コメント)前年の3時間30分の人間ドラマ「眠る右手を」の後、私は、次に自分が作れそうにない映画に挑戦したいと思った。究極のモノ、それはミュージカルじゃないかと。そしてひとつの舞台に限定し脚本を書き上げた。演劇的空間を心がけた。出演者全員で4日間ミュージカルのダンスの練習をしたのが、すごく楽しかった。この作品で「ようこそ、美の教室へ」のカズオ役豊永伸一郎と出会った。奇抜なオーディションを度胸でクリア。歌の音程に苦しんでもいた。これもまたいい想い出。完成後、同じ役者とスタッフで残酷な人間ドラマ「SPICA』を制作することになる。反動は白川をより残酷で無情な作風へと変貌させたのだと思う。白川幸司