本日、お披露目!!!!!!
vol. 81 2017-03-05 0
2003年に「SPICA」を発表して以来、14年ぶりの映画です。なんだか、ようやく映画という表現のモヤモヤを払拭出来た気がします。昔の私を知っている方々も是非この瞬間を目撃して欲しいです。
私が、映画をお休みしている間に、機材は大きく進化しました。個人でどこまでも「映画」を作れる時代です。役者や伝えたい事を吟味し、レンズを交換し、照明を整え、どこまでも絵作り出来るのです。昔は、8ミリやDVしかなく、その制約で諦めていた事がデキル時代です。
しかし新しい表現に挑戦せず、物語の切り口や設定ばかりを追いかける作品が増え、どこかおりこうさんになり、この監督あたま大丈夫?という野性味の有る監督は減ってきた気もします。2週間興行システムを土台とした映画産業は、配給だけでなく作り手の意識も感情主体となり、どう興行を成功させるのかに固執しました。
感情を動かそうとする作り手の台頭。これからの作り手に、もっと、作り手たる根源、作らなければいけない根源を求めたいと思います。自分にしか作れないものに辿り着くには、自分を死の淵にまで追い詰める創作の作業が必要です。そこを通過して、ようやく生きていて良かったという喜びを持ち寄るショウビズに乗り出せると思います。私が、ショウビズに飛び込む迄の追い詰める作業をこ作品でした気がします。
本日来てくれる方々に心を込めて、こういう作品になりましたと感謝を伝えたい。特に、脚本段階から見守って下さった方、多くのサポートを頂いた方、そして、こういう個人的なワガママ映画に長期間にわたり関わっていただいた役者とスタッフに感謝を伝えたい。感謝を伝えたりするのがヘタなので、どうしたら良いのか分からず、不可解な言動をしそう。(もともと不可解な言動ではあるが)。そして、試写会でも裏方に徹する家族に感謝。家族は皆さんのお迎え段取りで、今回も作品は見れず仕舞いになるようで、上映中もロビー待機。本当にごめんなさい。自分、表現の為に何をしてるんだろうと思います。一度限りの関係者試写会は、こじんまりとひそやかに、でも暖かい場所になればと思っています。運営はドタバタでちゃんとやれという指摘も多いですが、私の資質の限界も感じつつ、精一杯ホストに努めたいと思います。
この上映が終わると、少しまた映画を離れて修行します。創作の着地点を探る修行です。皆様、ありがとうございました。
では、本日、お目にかかりましょう。
白川幸司