本屋プラグは、どんな本屋になるのか
vol. 2 2017-02-27 0
プロジェクト開始から10日が経ち、達成率76%まで来ました!
66人の方にご支援いただいています。本当にありがとうございます。
https://motion-gallery.net/projects/plug-books/collectors
どんな選書の本屋になりますか?とよく聞かれます。
たとえば村上春樹さんのデビュー作『風の歌を聴け』と、細田守さん原作の『サマーウォーズ』の共通点を探してみると、それは「帰省」です。どちらも帰省中の出来事を中心に描かれています。あるいは「庭」というキーワードで、ガーデニングの本の隣に、梨木香歩さんの『裏庭』を並べてみれば、実用書からファンタジーへと一気に飛躍できます。さらに同じイラストレーターが挿絵を描いている本を並べてみたり、作中に出てくる食べ物に注目してそのレシピ本を隣に置いてみたり。こういう本同士の意味やつながりを考えて並べる方法を「文脈棚」というそうです。本屋プラグでは、私たちなりの文脈棚をつくり、イベントと掛け合わせながら、「世界の再発見」をしていきたいと思います。
2016年10月、海南市のイベント「ARCADE」にて。books+kotobanoieさんと共同出店させていただいたときの様子。
本屋プラグをどんな本屋にしようかと検討していくなかで、これからの本の役割と、書店の役割についてよくよく考えました。インターネットが発達し、情報が簡単に手に入るようになったこの時代に本はもう必要なくなったのかというと、私たちは全くそうは思いません。
情報は簡単に手に入るはずなのに、私たちの知識や知恵は、あまり増えた気はしません。きっと情報が多すぎて、私たちの頭は無意識に情報を遮断して、「知ろうとしたことしか目に入ってこない」状態になっている気がしています。
本と本屋が提供できるのは、情報そのものよりもむしろ「知ろうとする意欲」に働きかけることです。「それが好きなら、きっとこれもおもしろいよ」と、未知なる世界のおもしろがり方をさり気なく提示する、むしろ一緒に発見していく。そういうことにチャレンジしていきたいです。小さな本屋ではありますが、「本のセレクトショップ」として、1冊1冊の仕入れに意味を込め、文脈をつくっていきたいと思います。また、本を紹介するPOPもちょっと変わった方法を試していく予定です。