財布を買ってきました!7月のインド行きレポート
vol. 13 2018-08-25 0
7月、インドは避暑地になっていた!
今年の7月は日本は暑かったですね。ちょうど先月半ばにインドのケーララ→バンガロール→ベンガルと3つの地を速足で駆け抜けてきたわけですが、今年の日本は猛烈に暑かったこともあり、「インドの方が涼しい」という稀な事態を経験しました。ケーララは30℃でしたが、バンガロールは高原都市ですから22℃、ベンガルは蒸しましたがそれでも28℃ほど、東京の35℃+都会のアスファルトの照り返し地獄もなかったので、「インドのほうが心地よい」、「インド避暑へようこそ!」ということになり、気候の変化を身をもって経験してきたわけですが。
パルバティとはケーララでCDの打ち合わせを。
最初にたどり着いたケーララには、パルバティの住まいがあります。バウルというのはベンガルの伝統なのですが、彼女のパートナーがケーララの方なので、彼女はふだんケーララとベンガルで半分づつ時間を過ごしているわけですね。もちろん、バウルとしての修行もここでもしています。
まずはケーララでパルバティに会い、クラウド・ファンディングでストレッチゴールを達成させていただけたので、CD作成のためのミキシングの打ち合わせをしてきました。録音して簡単にミックスを済ませた音源を聞いてもらい、曲の選別とミックスの注意箇所を指摘してもらいました。
ところで、、パルバティのケーララの家には、2頭の犬がいてクムクムとべリーというのですが、クムクム、ベリーはパルバティが大好きで、(もちろんパルバティもクムクムとベリーが大好き)クムクムベリーはパルバティがどこにいっても後ろについてこようとするので、パルバティは変な歌を歌い始めたんですね~「いつも人の後ろについていけ♬いつも人の後ろで物を言え♬いつもひとのうしろについてまわれ♬」みたいな変な適当な歌を笑いながら歌い「これってバウルの信条と全部反対だよね」といいながら二人で笑い転げていたわけです。というような雰囲気の中でCDの打ち合わせを始めたんですね。
しかし音源を聞き始めたら、さっきのふざけた様子は、しゅっと引っ込んで今度は真剣そのもの。一回聞いて、ほぼ全部の曲についてコメントし、私がよくわからなかった部分があったのでもう一度数曲聞き直しましたが、彼女のスイッチの入り方というのは、ちょっと驚きます。切り替わりが早いというより集中の切り替わりが深い。
ケーララの滞在は彼女が二日あとからプーネという町で公演だというので、たった一日だけの滞在でした。そのほかにも色々話をしたので、1日というより2~3日分くらいの時間を過ごしたような感じでした。
避暑地のバンガロールでは…日光と沖縄と小石川に会った!
バンガロールは22℃。標高900mの高原都市だから涼しいのです。そこにはパルバティのお弟子さんたちが何人か住まれていて、そのお宅に泊まらせてもらいました。6月にパルバティと日本に来たアルピタのお家に一泊、翌日からはパルバティからヨガやバウル哲学っていうのかしらん、精神的なバウルの世界を学んでいるアルティーさんのところへ。
アルピタのお家では、犬ではなく猫がいて、その猫の名前がニッコーとオキナワとコイシカワ…彼女の妹が日本で働いているんですね、それで遊びにいって記憶に残ったところなのでしょうが、、「コイシカワ、ニッコー」と呼び名が飛び交ってました。日光と沖縄と小石川。日光は市の名前、沖縄は県名、小石川は町名とちょっとずつレベルの違うものが同じラインで扱われている事に私は少し気持ち悪く…トチギとオキナワとトウキョウならまだそんなに気持ち悪くないかな、とか、春樹の小説みたいと、思う一方で、ニッコーとオキナワとコイシカワはとにかくアルピタに愛されていました。
アルティーは映像の制作会社を経営しているので、彼女の所でこれまでパルバティを撮影した素材を3日かけて色々見せてもらいました。そもそもバンガロールに来たのは、これが目的です。まだ何をどう一緒にできるかはわかりませんが、ともかく色々話をして、有意義に時間を過ごしまた。アルティーはタミル人なのですが、ご両親の作ってくださるお食事が美味しかったこと。。。
パルバティの建設中のバウルの学校を訪ねました!
それで最後に行ったのが、コルカタから北西に150kmほど離れた大学町シャンティニケタン。パルバティがシャンティニケタンに来た時に、借りているというお家に泊まらせてもらい、三日ほど滞在しました。彼女がなぜシャンティニケタンにお家を借りているかと言うと…彼女はバウルの伝統を伝える学校をシャンティニケタンの郊外に建設中なのです。雨季なので建築作業自体はとまっていたのですが、その土地の中で稲を育てたり、牛をかったりしているというので行ってきました。
牛も新たにパルバティが買ったらしい。。
シャンティニケタン皮財布を買いに!作った職人はアブドゥルさん
いよいよ皮財布を買いに、シュリーニケタンという地区の革職人であるアブドゥルさんを訪ねました。下の半裸の男性です!人が良さそうでしょう、良い職人と評判の方です。
牛の革、加工品を扱うのはムスリムの人たちなんですが、なぜか家の中庭にレース用の鳩沢山飼われていて、アブドゥルさんのお母さんが私に鳩を見せはじめ、ひと通り説明を受けてから、やっと皮財布を見始めることになりました。自慢の鳩なんでしょう~
もちろん革は牛皮です。
26年前私とパルバティと過ごした家を探しに!ありました!
それで財布を購入したあとに、ちょっとしたセンチメンタルジャーニーに…私とパルバティが過ごした貸家が今もあるか見に行ったのです。シャンティニケタンの中のラタンパリという地区のベヌさんという富豪の家の庭にあったのですが…ありました。ただベヌさんの大邸宅はそのままでしたが家主のベヌさんは年をとり、隣に小さな家を建て済んでいました。その家も分譲されたのかひとつだった大きな家の中に塀が建ち、これはちょっと醜かった。ただ私たちの貸家の雰囲気はそのままでした。
あの井戸で洗濯もしたし、パルバティはあの井戸の縁に腰かけてスケッチをしていました。
私のかけ足のインド行、2週間足らずだったのですが、色々凝縮され実りがありました!4月にDVD映像をお送りするまでまだ時間がありますがお待ちください~10月にパルバティがバングラデッシュに行くというので、彼女の旅+ダッカ公演についていきます。またそんなレポートも随時していきます!お財布は4月春にお届けしますので皆さん、お待ちくださいね!!
2018年8月25日 阿部櫻子