各自が刑務所アート展の良さを見つけてほしい-丸山泰弘さんからの応援コメント
vol. 20 2025-05-05 0
「第3回刑務所アート展」クラウドファンディングへ、立正大学法学部教授の丸山泰弘さんから応援コメントをいただきました。
丸山泰弘 立正大学法学部教授
<プロフィール>
「市民の、市民による、市民のための刑事政策」をモットーとしている。2018 – 20年にUC Berkeleyで客員研究員。日本犯罪社会学会理事、日本司法福祉学会理事。単著「刑事司法手続における薬物依存治療プログラムの意義」(日本評論社、2015年)〈守屋研究奨励賞受賞(2016年)〉、単著「死刑について私たちが知っておくべきこと」(筑摩書房、2025年)など。主な業績はタモリ倶楽部「空耳アワー」のTシャツ。
<応援コメント>
仮に厳しい制限がある中でも、芸術の世界では自由に無限の想像力が繰り広げられることがあります。たとえば文字数に制限がある短歌や、さらに季語を加える俳句のように「制限」がある中で、自由な発想と想像の世界が「限界」を超えて繰り広げられています。
刑務所アート展に出品されるものは、いずれも「刑事施設」という「社会で最も隔離された場所」で制作され出品されています。どの作品も誰かの指導を受けるわけでもなく、ましてや使える紙や道具などもあらゆる制限を受けた状態で制作されているにもかかわらず、無限に広がる可能性と発想に来場者は驚かれると思います。
また、今回で第3回目となる刑務所アート展ということで、個人的には毎回応募されるアーティストの作品がどのように変化しているのか、同じ作風が深まっていくのか、全く違ったテイストや分野に挑戦されていくのか、はたまた超大物の新人が投稿されて来られているのか、来場者にとっても成長が試される旅でもあります。
一方で、その時どきの一瞬を確認するための気づきという側面もあります。いつも見てきた作風やアーティストが見当たらない場合は、ドキッとすることもあります。制作をやめられたのか、応募することをやめられたのか、はたまた既に出所されたのか、「制限」であると同時に「応募資格」でもあるそれによって、一つひとつの作品が、その時でしか出会うことのできない一瞬の輝きに触れるイベントとも言えます。
上記のように刑務所アート展の良さについて触れてきましたが、ここには書ききれない魅了があります。ぜひ、各自がそれを見つける旅に出かけてください。
丸山さん、応援コメントありがとうございます。
5月26日まで、第3回「刑務所アート展」展示会の開催資金を集めるため、目標250万円のクラウドファンディングを実施しています。ぜひ、プロジェクトページをご覧になって、ご支援いただければ幸いです。