コラム10 マルセイユ風ブイヤベース
vol. 11 2017-05-26 0
残り6日、あと10万円でCD制作決定となります。
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今回のプロジェクトでは、目標達成後に銀行振込みとコンビニエンスストア支払いに対応しますが、期限は終了3日前~5/28日曜日23:59まで~となります。
これ以降に目標達成となった場合、上記の方法はご利用いただけません。
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こちらのアップデート記事もご参照ください。
https://motion-gallery.net/projects/ottava_cdvacan...
今日のコラムは「おいしそう」ですよ~~♪
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コラム10 マルセイユ風ブイヤベース
【マルセイユの港、バカンスシーズン直前 革命記念日近くの風景】
南フランスのバカンスで欠かせないのは、プロヴァンスや、地中海の恵みを感じられる料理の数々でしょう。その中でも、もっとも有名な料理の一つ、「ブイヤベース・ア・ラ・マルセイエーズ」ことマルセイユ風ブイヤベースについて。
私は、ブイヤベースが大好きで、あまりよい魚屋のないパリでも、何とか材料を見つけて、よく自炊していました。その私が思うのは、日本の多くのブイヤベースは若干イタリア寄り・・魚だけでなく、エビや貝まで贅沢に具材に使い、トマトベースのスープで煮込んだもの・・・が一般的です。南仏でも、ブイヤベースは、「マルセイユ発祥の漁師料理」と定義されていますから、マルセイユに行ったとき(バカンスではなく演奏会でしたが・・)、勇躍ブイヤベースのレストランに行きました。またマルセイユだけでなく、近隣の地中海リゾート地でも、ブイヤベースを試してみました。
そうしたら・・・結構違うことに気づいたのです。日本や他地域でのブイヤベースを「広く魚介類を入れたトマトベースのスープの煮込み」だとすると、現地マルセイユ周辺の多くの店では、「白身魚の焼いたものに、スープ・ド・ポワソン(魚のスープ)をぶっかけて食べる料理」だったのです。説明が必要ですね・・・まず、スープ・ド・ポワソンは、フランスで一般的な「魚のアラ煮スープ」です。具材はなく、ひたすらスープなのですが、おいしい店で賞味すると、魚の濃厚なうまみが、スープだけなのに、味わえます。これは、断じてトマトベースの薄いスープなどではなく、もったりした、濃厚なスープなのです。
これを、ムール貝も、エビも、タコも、イカもない、ただし、数種類の白身魚の切り身を焼いたものをお皿に並べた上に、かけて食べる・・・どうやら、「真のブイヤベース」はまさに漁師料理の名にふさわしい、繊細な味というより、ダイナミックな味わいの料理でした。
もちろん、調味料などのレシピは地域・店によって違うので、これ、という作り方は定義できないのですが、ごった煮というより、魚を食べるのに、スープをぶっかけて、アイオリといソースを塗ったバゲットをその上に浮かべて食べる、「男の料理」と形容すべきワイルドなスタイルが共通のようです。
プロヴァンス、それは、ともすると女性的な形容をされるフランスという国の中にあって、海の自然や、冬の厳しい気候と戦う人たちによってはぐくまれた、案外「骨太な地域」ともいえるな・・・マルセイユでオーセンティックなブイヤベースを味わいながら、そう感じました。
ちなみに、私のオススメのブイヤベースの作り方・・・どちらかというと、「フランス風味の日本の寄せ鍋スタイルブイヤベース」の作り方は、コート・ダジュールコースの語り下ろしCDに入れる予定です・・・。