【こんな推薦文を「ある方」にいただきました!】
vol. 12 2026-08-25 0
笑ってしまう。なのに、気づけば胸が締めつけられている。
そして、最後には泣いている。
映画『OKAERI My Dear Fool』は、そんな予想外の映画体験を届けてくれる不思議な作品です。
77歳の老人と9歳のイラン人少女。
世代も国籍も、これまで歩んできた人生もまったく違う二人が、東京から長崎へ、母親に会うための旅に出ます。
最初は、決して相性のいい二人ではありません。
けれど、旅を続けるうちに、二人の間には少しずつ、言葉を越えた絆が生まれていきます。
認知症、移民、差別、戦争、家族、そして「帰る場所」とは何なのか。
扱っているテーマは決して軽くありません。
けれど、この映画はそれらを重苦しく語るのではなく、笑いと冒険と、人間の可笑しさの中に包み込んでいきます。
老人の不器用さ、強がり、可笑しさ、そしてその奥にある孤独。
そこに少女のまっすぐな瞳が重なったとき、二人の旅はいつしか、観客自身の心の旅になっていきます。
この映画は、観客の予想をいい意味で裏切ります。
「ちょっと変わったロードムービーかな」と思って観始めたら、いつの間にか登場人物たちを応援している。
笑っていたはずなのに、いつの間にか涙がこぼれている。
そして映画を観終えたとき、きっと「帰る場所」という言葉の意味が、少し違って見えてくるはずです。
予想を裏切り、期待に応える。
『OKAERI My Dear Fool』は、そんな映画です。
ぜひ、この二人の旅を最後まで見届けてください。
