映像素材のデジタル処理
vol. 14 2025-08-28 0
こんにちは
今回はVFXなどデジタル処理に言及したいと思います。
具体的にどんな事をするかと言いますと、
写ってはいけないものを除去する「バレ消し」や、カメラの揺れを補正する「スタビライズ」や、看板への文字「合成」や、俳優の肌をきれいに「美肌補正」など、多岐にわたります。
一般的なポストプロダクションの流れですと、
オフライン編集でピクチャーロック
(各作業分野別にファイルを書き出し)
↓
オンライン編集でグレーディング、VFX、MA、など各分野を磨き上げる作業
という手順ですが、
今作は「監督が自分でオフライン編集をやっているので、作業の進捗がとにかく遅い」という事情もあり、先行してデジタル処理の作業に着手して頂くことになりました。
このやり方が結果的に良かった面もあります。
たとえば、とある素材をチェックしていると、背後にスタッフが見切れてしまっていました。
本当はこのあたりまで使いたいけれど、スタッフが見切れているから、やむなく編集で短く切ったのですが、後日、
監督「これって、消せますか?」
担当「試しにやってみます」
の会話の後、見事に写り込んだスタッフが除去された素材に生まれ変わりました。
こうして、当初の想定よりも長く、結果的に演出の希望通りに素材を使用することができました。
他の例では、ステディカムを使ったショットで
「ここの揺れは抑えたいが、この後の揺れは心情のニュアンスとしてそのまま残したい」といった細かい調整も施しています。
実例として、看板に文字合成されたショットを公開します
まずはこちらの画像をどうぞ。
これが実際のロケ場所です。
このロケ場所は官公庁の施設ですが、実際の看板をそのまま写すわけには行きません。
用意した作りものの看板を被せて撮影しました。
ただ、劇中設定の「凪河市役所」の文字が間に合わず、何も書かれていない状態の看板で撮影したため、文字を合成する必要が生じました。
それでは、デジタル処理済みのショットがこちら。
文字のフォント違いでパターンがあります。
よく比較してみてください。
看板に文字が足されていますが、逆に消された要素もあります。
車止めのチェーンや支柱が消されています。
特に指定した訳では有りませんが、担当者によると
「邪魔だったので、自分の判断で消しておきました」との事。
頼もしい仲間に感謝です。
デジタル処理された映像は60ファイルを超え、オフライン編集のタイムライン上で素材を挿し替えてきました。
着実に作品の完成へ向けて前進しています。
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