竣工祭レポート<プロジェクションマッピング編>
vol. 11 2015-09-25 0
・来てくれた子供達
今回のプロジェクションマッピングのテーマになった版画「希望の船」を製作した,雄勝小学校の子供達。
製作してくれた9人は,全員雄勝外へ移住しています。
もう,雄勝小学校も,中学校も解体されてしまいました。
その中から,三人がマッピングを見にきてくれました。
当時の担当だった徳水先生も一緒に、、、。
・神社への奉納
神楽が終わり,社務所と神楽舞台の電気が落とされるとあたりは真っ暗です。
星空がとてもきれいでした。
僕はマイクを借り,挨拶をしました。
「震災を機に,何度も何度も通った雄勝町。その度に僕の財産となるようなご縁や思い出をたくさん頂きました。
葉山神社再建を祝う竣工祭の夜に,今まで関わったたくさんに人の思いを希望の船に乗せ,”恩返し”と,”お祝い”のプロジェクションマッピングを奉納させていただきます。」
そして僕は拝殿に向かい,観客のみなさんと一緒に二礼二拍手一拝しました。
暗闇の中,拝殿は明るく照らされています。
・プロジェクションマッピング
音楽とともに,神社に映像が投影されました。
美しく動くグラフィック。完成したばかりの神社の白木に鮮やかに映し出されます。
さらに,タイムラプスの映像が映し出されました。
タイムラプスとは,固定したカメラで写真を何枚も撮影し,繋ぎ合せて時間の経過を表したものです。
雄勝の海や夕焼け,建設中の神社,なじみのある雄勝の風景が映し出されていました。
そして,暗転。
はじめ,拝殿の真ん中に星が映し出されました。
満点の星空を見る少女の涙から,希望の船の版画のアニメーションは始まります。
小学生が彫り上げた版画が,動き始めました。
ナレーションが入り,場面は移り変わって行きます。
復興していく雄勝。
ホタテ養殖,獅子風流,神楽。
手伝いをするボランティアや,地元の人も描かれています。
そして,船はついに出航します。
暗闇の中から,光さす未来へと。
船は,過去,現在を超え出航しました。
「雄勝のみなさん,今まで本当にありがとうございました。そしてこれからも,ありがとうございました。
これでプロジェクションマッピングの奉納を終わります。」
たくさんの拍手を頂き,無事プロジェクションマッピングの奉納を終えました。
子供達は,自分たちの版画を見て,驚いていたようです。
忘れかけていた版画が,現代の技術で動き出し,投影された今回のプロジェクションマッピング。
三人の顔から笑顔が見え,一人一人が今でも雄勝を思い,日々を生活していることを本当に嬉しく思いました。
彼女たちにとって、雄勝の人たちにとって、そして僕たちにとっても葉山神社がこれからも雄勝の大切な場所となり,ずっとずっと見守ってくれるよう願っています。
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