トークレポートをお届けします。
vol. 43 2014-12-13 0
宣伝の佐々木です。
昨日は、ゲストをお迎えしての最後のトークショーでした。
レポートをお届けします。
昨日のトークショーは鎌仲ひとみさん(ドキュメンタリー映画監督)にお越しいただきました。
「第1部よりも2部の方が素晴らしく、心に響いた。震災直後の大変さは目に見えてわかったが、その後の苦難は報道されなかった。国にも自治体にも救済されないのだなと・・・井戸川さん(前双葉町町長)は良識の塊、それで国に退治しようとして孤立してしまうのだけど、伊澤さん(現町長)はそれを多少妥協しようとする。それでも救済されない、そういうことが日本で起きているのだということが知らされていない。国民なのに守られていない」と映画についてお話されました。PTSDにも触れ、故郷を失った人たち1人1人の心の傷をどうケアしていくのかが大きな課題だと思うと話されました。
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町民同士が対立するシーンについては、「とてもバランス良く描けていたと思った。国が町長にどのような対応をしているか、町民が町長をどう見ているかなどわからないので、対立のバランスも含め、全体を見ることはとても大切。騎西高校に居ざるを得ない人たちは生活弱者でしょ、それをズルイと言う。それは誰しもそう成り得る立場なのに、それをフォローし合う社会を目指してるのではないの?社会全体、そして政府の在り様が一般の人たちにも浸透してしまっているのだろうなと思った。日本という国がいかに人権無視で弱者切り捨てなのかということ。声を出していかないと、ぐるぐる回っていつか自分に戻ってくるよと、この映画を観てひしひしと感じました」と感想を下さいました。
舩橋監督は「町民たちも自分がこうなっている原因は原発で、国が悪いとわかっているけれど、その怒りをどこに向けて良いのかわからず、身近なところで怒りをぶつけあってしまう」と説明。
原発立地地域の問題については、「原発立地地域の人だって明日の仕事を考えて再稼働賛成と言うけれど、他に仕事があるのであれば、原発でない方が良いと思っているに決まっている。特に女性は一攫千金なんて夢見ていない。小さな自分の暮らしの中にささやかな幸せがあれば、それは本当に幸せなこと。こどもが良い点数を採ってきてくれたとか、夫が毎日健康で働いてくれているとか、ごく当たり前のことですよ。それを維持するのに何で原発が必要なのか」鎌仲さんは自作の撮影を通して感じたとお話されました。
★鎌仲ひとみ監督の新作『小さき声のカノン』は2015年3月より、シアター・イメージフォーラムにて公開!
公式HP⇒http://kamanaka.com/works/works-next/
ベラルーシと日本の、こどもたちを被ばくから守る取り組みをしている母たちを追った作品。
日本は福島県二本松市を取材しているそうです。
福島県に限らず、線量が高い県のこどもたちは保養が必要で、その保養の重要性についても描かれているのだそうです。
鎌仲ひとみ監督も舩橋淳監督も、カメラを回した時間は延べ400時間近く!
「やっぱりそのくらいになっちゃうよねー」と、撮影と編集の苦悩を分かち合った様子でした。
トーク終了後はロビーにて、お客様とそれぞれお話をされており、鎌仲監督の前売り券もたくさん売れました!
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昨日でゲストをお迎えしてのトークショーは全部終了となりました。ありがとうございました!!
ポレポレ東中野では、来年も引き続き上映されています。
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★『フタバから遠く離れて 第二部』延長上映期間中、監督ティーチイン開催!!
12/16(火)
18(木)
21(日)
23(火祝)
25(木)
28(日)
1/ 3(土)
6(火)
8(木)
上記日程で上映終了後に舩橋淳監督によるティーチイン・舞台挨拶を行います。
ご来場お待ちしております。