楽しい思い出を作りたいプルニマさん
vol. 4 2024-12-20 0
プルニマ・タマン 31歳
初めて会った時、プルニマさんは床に正座した姿勢だったので、とても小柄に見えました。身長60cmほどの小さな体ですが、彼女の大きな笑顔が印象的で、しっかりした性格だということがすぐに分かりました。
プルニマさんは、カトマンズ郊外の農村地帯に生まれましたが、下半身に形成異常のある先天性障害でした。幼少期から地面を這って移動し、車椅子に乗ることもなく生活してきました。
「子供の頃ん楽しかった思い出は?」と聞くと、突然に涙を流し始め、
「兄弟だけでなく村の子どもや大人にも虐められ、楽しい思い出は何もない」と言います。
11歳の時に、クリスチャン系の障害者施設に入り、杖を使って歩けるようになりました。
中学2年まで通いましたが、いじめに遭い「楽しい思い出はない」そうです。
その施設に18年間も滞在し、ゴザを作ったり、絵を描いたりしていましたが、作業の分の給料は一度も貰ったことがありません。施設の職員も親切ではなく、楽しい居場所ではありませんでした。3年前にある友人の紹介で、このタラケシュワールの施設に転居してきました。
「新しい宿舎ができたら、ギータさんと同室でトイレ付きの部屋に入れると聞きました。これまでトイレが遠くて、行くだけでも大変だったので、すごく喜んでいる」と楽しみにしています。