鬼才・北村早樹子さん(歌手)より、映画のコメントが届きました!
vol. 98 2015-04-25 0
彼女を裏切り師匠を裏切り、そしてそれらを芸の肥やしにもできない男の屑のような三語郎は、本当はどの女も落語もなんにも愛していないんだろう。
故郷を家族を日本を伝統を愛し、そしてそれらを処女作に閉じ込めて世界に放とうと野心を燃やす壱岐監督は、一度しか話したことないけど、初対面のわたしなんかにも親への感謝の意を漏らしてしまうぐらいとてもまっすぐで明るく朗らかで気配り上手な人当たりの良い人だった。
だけど映画を見て、ああ本当はなにも愛せない虚しさに苦しんでいる人なのかもしれない、なんておもった。
/北村早樹子 (歌手)