【出演者の横顔】ホーメイ~倍音の響き シュングルシュングル
vol. 31 2022-03-16 0
3/21(祝)16:10~
南シベリアのトゥバ共和国に伝わる伝統的な唱法ホーメイを用いて歌い演奏します。
本場トゥバでの受賞歴を持つ鎌田英嗣のイギルとホーメイの倍音の響き、また、カルグラを得意とする松尾容子の迫力のある歌をお楽しみください。グループ名のシュングルシュングルとは、トゥバ語で、馬のくつわが立てる音を表します。
〈うずめ劇場〉朗読 荒牧大道・長谷川亜弓
うずめ劇場は1996年に北九州市で旗揚げした劇団。現在は拠点を東京に移し国内外で公演を行う。昨年8月ルーマニア・シビウ演劇祭に招聘され「砂女」(原作/安部公房、演出/ペーター・ゲスナー)を上演しスタンディングオベーションを受ける。
【演奏曲目】(順不同)
クゲイムニ
神聖なる山を讃えながらも、親しみを込め少しユーモラスな歌詞で、ゆったりと歌い上げる。
コジャムクタル
コジャムクとは4行詩の歌という意味で、タルは複数形。コジャムクをいくつか集めた形態の歌。シュングルシュングルでは日本の民謡も組み込んで歌います。
ウズンホユグ
「長くゆるやかに」という意味を持つ、ゆったりとしたイギルの曲。鎌田英嗣のイギル・ホーメイソロ。
アラッシュ川
トゥバ南西部に流れるアラッシュ川を歌った歌。鎌田英嗣のドシプルール・歌ソロ。
クッケイノヤン
清の支配下で、領主に厳しい年貢の取り立てを受け、反抗すればむち打ちや爪をはがす拷問を受けるなどの酷い扱いを受けていたトゥバ人の一斉蜂起を歌ったものと言われている。竹田の子守唄とのアレンジで歌う。松尾容子の歌と片面太鼓。他
【トゥバとは】
ロシア連邦トゥバ共和国。ロシア連邦最古の共和国。モンゴルの最西部に隣接。南シベリアの秘境と言われる。ステップと湖、タイガ(針葉樹林)が美しく、サヤン山脈などの高い山々に囲まれ、国土の中心をエニセイ川が縦に走る。冬は零下40度にもなる厳しい自然の中で、遊牧や狩猟を生業とする人々が多く暮らしている。珍しいトナカイの遊牧も伝統的に行われる。
【ホーメイ(フーメイ)とは】
アルタイ地域には「喉歌(Throat-singing)」と呼ばれる、喉をしめて歌う独特の倍音唱法が広く伝わっている。国ごとに呼び名や発声法も少しずつ違っており、アルタイ共和国のカイ、ハカス共和国のハイ、 モンゴル国のホーミー、トゥバ共和国のホーメイ(フーメイ)などがよく知られている。
ホーメイの主な発声法
・ホーメイ … 喉をしめて声を出す、浪曲に近い発声
・スグット … 高い口笛のような発声
・カルグラ … 低音でガラガラの声の発声