撮影とジャムと編集と。
vol. 66 2017-03-10 0
前回までのあらすじ・・・・
わが海上組はいくつもの試練に耐え、月日を重ね、クランクアップまであと一歩に迫った。
そんな最中、千葉のとある山中にて、籠を背負った不思議なおじさまに出会い、あるものを授かった・・・・。(詳しくは№64話を参照)
携帯の震える音。
「はい、海上です」
「あーーどもーKです、お疲れ様です」
「はい、お疲れ様です」
「あの、すんません・・・3/11に予定していた海上組の撮影なんですが、急に取材の仕事が来ちゃいまして」
「そうか・・・いいですよ、まだ日があるから振り返れるか皆に聞いてみます」
「すんません、東北に行くんですわ」
「はい、はい、了解です、気をつけて」
電話を切り、悶える海上。
『なんで3/11に撮影しようなんて思ったんだよ!海上ぃーー!そりゃ断れないよお!
行ってこい東北に!』
それから密かに手を尽くしたのですが、そこは端折ります。順延になりました。
やむなし。m(__)m。。。。
早速、籠を背負ったおじさまに電話しました。携帯をピピピッ。
コール音。がちゃ。
「はい、海上さんだね」
「(登録してる!)は、はい。すいません、あの、3/11予定してたんですが。ちょっとできなくて、4月になりました」
「ああ、その日なら行事があるから、その方がありがたいよ」
「恐れ入ります」
「それよりどうだった?アレ」
「あれ?」
「ブルーベリージャムだよ!酸っぱいとか、甘いとか水っぽいとかさ、意見聞かせてよ」
「すいません、まだ食べてないです」
「今度きかせてね!売らないでプレゼントしたのは、町長と海上さん二人だけだからね(^^)/」
電話を切り、慌ててパンを買い、ジャムを開け、パンにつけてパクリ。
「・・・・」
パクリ。
「・・・・」
パクリ、パクリ。
一枚平らげてしまいました。
「・・・おいしいけど、ブルーベリー粒デカいけど」
パクリ、パクリ、パクリ。
「美味しいデス、とても、とても・・・」
などど言ってる間に編集とか進めています。
現在103分。
(ロケハン写真より)
あの日から6年、いまだ最近の事の様です。
あれから自分は前進できたのか?
この映画のプロジェクトのお蔭で、前進できてる気がします。
関わって下さっているみなさん、本当に有難うございます。
エラそうなことは言えませんが、すこしでも今のこの時代がよくなりますように。