【感謝】クラウドファンディング終了から間もなく一年
vol. 24 2025-10-13 0
オムニバス映画『Mothers マザーズ』をひとりでも多くの人たちに届けたい。
その想いを胸に2024年9月7日にクラウドファンディングを始め、終了したのが10月21日でした。それから間もなく一年が経とうとしています。
脚本家たちがオリジナル脚本を書き、それらを自ら自費で映画を制作し、劇場公開を目指す。
さまざまな想いを抱えて始めたチャレンジでした。
どうすれば劇場公開できるのか、どうやって劇場を拡げてゆけばいいのか。不安を抱えながらも、クラウドファンディングを通じてたくさんの方々にご支援をいただくことで、そんな不安も少しずつやわらいでいったことを思い出します。
一年が経った今、当初の目標であった東京・大阪・愛知の三館での公開を越え、全国十館での上映を実現することができました。まだ年末まで上映は続きますが、ここで改めてお礼をお伝えしたいと思い、久しぶりに更新させていただきました。
クラウドファンディングでご支援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
映画を一年間上映し続けることは、映画を制作することと同じか、それ以上に大変に感じることも多々ありました。これまでは映画に関しては脚本を書くだけ。
でも今回は自ら制作して映画を完成させ、クラウドファンディングを実施しました。いただいた資金をもとに、この映画をどこに向かわせていくのか、じっくりと目標を立て、ゴールを設定し、劇場営業から配給・宣伝業務のいっさいを日常生活と並行して行ってきました。
慣れない作業で疲れを感じることも少なくありませんでしたが、劇場では本当にたくさんのお客さまから感想や励ましをいただき、それが何よりの活力となりました。都内だけでなく、各地の劇場にも繰り返し観に来てくださるお客さまが多く、見慣れた顔を目にするたびに嬉しさと安堵でいっぱいになりました。
オムニバス映画ですから、それぞれが制作したのは本当に小さな短編映画です。
それでも、熱量を失うことなく全体をひとつの作品と捉えて活動することができたのは、たくさんの仲間がいたからでした。
撮影期間は数日でしたが、各話の垣根を越えて何度も他作のスタッフ・キャストとも顔を合わせ、共に登壇を重ねるうちに、頼もしいチームメイトのような存在になっていきました。これは、オムニバス映画の醍醐味なのかもしれませんね。
今回ご支援いただいた資金を活用して、沢山のポスターやチラシを制作しました。特に東京ではスタッフ、キャスト総出で、連日お店を一件ずつまわってチラシを置かせてもらいました。
日没、真っ暗な街なかでクタクタでもう歩けなくなるくらいみんなでチラシを配り、感謝の想いが溢れ出し涙したこともあります。
振り返ると、これまでの脚本家生活とは大きく異なる、充実した時間となりました。それもクラウドファンディングをしなければ味わえない体験でした。
それはこれからの脚本家生活でも活きていくと思います。
そんな『Mothers マザーズ』も、間もなく劇場での上映は終了となります。来月下旬からは山形県鶴岡市の鶴岡まちなかキネマ、そして12月中旬からは東京田端にあるミニシアター、シネマ・チュプキ・タバタで都内四館目の上映を行い、幕を閉じます。
シネマ・チュプキ・タバタでは、字幕・音声ガイド付き上映です。これにより障がいのある方だけでなく、ガイドが付くことで新たな発見もたくさん見つけられる上映になるはずです。最近では、推しの映画を音声ガイド付きで楽しむ人たちも増えてきているそうです。
防音ブースもあるので、赤ちゃんと一緒でも気兼ねなく映画を観られる劇場なんですよ。
もし、まだ劇場でご覧になっていない方がおられましたら、映画館での最後の上映にぜひ足を運んでいただければ幸いです。今回、上映が叶わなかった地域にお住まいの皆さま、申し訳ありません。来年には、より多くの方々に届けられるよう、配信の検討も進めていますので、続報をお待ちくださいませ。
映画『Mothers マザーズ』。最後の最後まで、引き続きよろしくお願いいたします。
総合プロデューサー 難波望
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