vol.ⅸ イワカワコタロウより
vol. 9 2026-02-05 0
vol.ⅸ【イワカワコタロウより】 巌川
この度、映画「みずひたしのくに」に演出補佐として参加させていただいた巖川 虎太郎というものです。
演出補佐というと聞こえはよろしいですが、実のところ私はただの早起きが得意なフリーターであり、それを隠すために現場では取り敢えずアゴをさすったり、ニヤニヤしたり、「映画だねぇ」などと言ったりするのに必死でした。
監督の仁平氏は私が以前監督した映画をいたく気に入ってくださり、その映画を会う人会う人に無差別的に観せるという所業を働いてくれました。その節は「ちょっと怖いかも」とも思いましたが実は普通に嬉しかったですし、ホント感謝感謝で「お互い頑張ろーぜ、チキショー!」と言いました。
仁平氏は脚本や演出に対する、私のさっきまで干してた布団みたいにフワフワな意見にも真摯に耳を傾け、作品をより良くするため奮闘しておられました。家に帰り、カピカピの布団の中で「やっぱ映画っていいよね♪」と屁をこき、全力でこの映画を補佐しようと決意しました。布団布団言ってる場合じゃねえカモとも思いつつ。
五日間の現場では様々なトラブルやピンチも勿論ありましたが、それらを乗り越えていく純粋な映画への想いが「そんなの関係ねえ」というような小島よしお的な風に乗り、日が経つにつれ、なんかどんどん良い感じになって行ったよね。それって結構当たり前じゃねえと思うんだぁアタシ。
何かを「作りたい」「表現したい」という純粋な衝動は、時に悪気のない現実に邪魔をされ、風船みたいに萎んでいってしまうことがある。少なからずアタシもそういう経験をしたことがあって、その度に小島よしお的な風が吹いてくれないものかと本気で思う。しかし、いつでもそこに小島よしおがいる訳ではなく、ベランダで屁をこきながら待っていたって都合よく小島はやってこないのが常です。だからこそ作り続けなくてはいけないし、自分たちを信じ続けなくてはならない。
この映画に参加して、そんな純粋な衝動が持つ強さを思い出すことが出来ました。ありがとうございました。カレーも美味しかったことですし。めでたしめでたし。
監督をはじめメインスタッフの皆が純粋にこの映画を信じていたからこそ、ここまでたくさんの人が関わり、応援してくれる作品になったのだと心から思います。
きっときっときぃっと素敵な映画になることでしょう。
引き続き楽しませていただきます。
敬具。
vol.ⅸ【イワカワコタロウより】
以上
巌川虎太郎
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