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三島由紀夫「劇団浪曼劇場」の舞台写真&データ本刊行をクラウドファンディングで実現!

三島由紀夫が最後まで演劇的感動と悦楽を追い求めた「劇団浪曼劇場」(1968~72)の舞台写真&データ本(日英表記)の刊行

演劇人としても大きな足跡を残した三島由紀夫が最後に結成した劇団浪曼劇場(1968~72)の貴重な舞台写真&公演データ本を日本語と英語で刊行。『わが友ヒットラー』『サド侯爵夫人』『朱雀家の滅亡』等七千枚以上の写真から厳選!

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このプロジェクトは、2016年9月16日23:59に終了しました。

コレクター
34
現在までに集まった金額
341,500
残り日数
0

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このプロジェクトは、2016年9月16日23:59に終了しました。

Presenter
緑林軒 小田切しん平 プロフィールを表示

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1955年愛知県生まれ。とある私大の文学部仏文科を卒業後、広告会社、テレビ番組制作会社、クラシック音楽事務所を経て、21世紀からライター業を開始。翻訳はフランス広告人の自伝、アメリカ映画業界の教科書、ヴェネツィアオペラの舞台裏を描いた歴史的風刺書、英国の照明デザイナーの自伝、ドイツの指揮者の評伝など。著書では、キャンピングカーでの東京放浪記、世界の街頭広告のビジュアル本、老犬介護の本など。編集ではバレエの写真集、フジロック本、オペラ本など。現在は脚本書きに挑戦中、その日常は各種専門業界誌の編集や執筆の仕事です。時々、色々なジャンルの企画実現のお手伝いなどもしております。

このプロジェクトについて

演劇人としても大きな足跡を残した三島由紀夫が最後に結成した劇団浪曼劇場(1968~72)の貴重な舞台写真&公演データ本を日本語と英語で刊行。『わが友ヒットラー』『サド侯爵夫人』『朱雀家の滅亡』等七千枚以上の写真から厳選!

三島由紀夫氏の劇団浪曼劇場に関わった先輩方との出会いから

私は今まで編集・取材担当として、下記のような舞台照明専門の季刊誌「JPL(Journal of Professional Lighting)」 http://www.fujisan.co.jp/product/1281683430/  で十年以上仕事をしてきましたが、その中でお世話になった諸先輩の中で、三島由紀夫の劇団浪曼劇場に関わった方々が何人もおられました。

 

ある時、浪曼劇場の専属カメラマンだった齋藤征利氏が、当時の写真(主にモノクロームのネガ)をいくつもの段ボール箱で保存していると伺い、その写真の整理を依頼されました。

合計7172カットにも及ぶ膨大な写真群は、「わが友ヒットラー」「朱雀家の滅亡」「サド侯爵夫人」「薔薇と海賊」といった三島由紀夫が台本を書いた作品、他には「皇女フェドラ」「クレオパトラ」「ヴァージニアウルフなんか怖くない」「デリケイトバランス」「サロメ」といった浪漫劇場の目指す方向性に添った他の劇作家の作品もありました。ネガをきちんとファイリングして、デジタル化してCD-ROMに収め、まずはパソコンの画面で手軽に見られるように作業しました。

 
時間がかかったファイリング作業でしたが、なんとかこのように何本ものファイルにまとめました。

いままでに3回の写真展を開催しました

この写真を整理して今までに小規模な写真展を開催しています。

2012年11月13日~12月20日に東京、千駄ヶ谷のギャラリー・リフレで開いた「斎藤征利写真展ー劇団浪曼劇場(1968~1972)の記憶」が記念すべき第1回目でした。

ネガの整理、ファイリングから始まり、写真のセレクト、展示用写真のプリント、額装、設営まで全部のプロセスを担当し、なんとかひとつの写真展というかたちにまで、仕上げることが出来たのです。


ご案内のハガキ、写真は「わが友ヒットラー」より


最初の写真展を開催したギャラリー・リフレの会場入り口


「サド侯爵夫人」の展示

さらに、2013年1月9~10日のワールド・ライティング・フェア2013(東京・三軒茶屋・キャロットタワー)でも同じタイトルで写真展を開催しました。


フェアに来られた方が誰でも見られるオープン形式の展示


会場の設営を完了してやや疲れ気味の私でした

また六本木の街全体をアートで盛り上げる大イベント、六本木アートナイト2015に協力して、私がキュレーターを務めた「FOUR DAYS ONLY」展(2015年4月24~27日)でも劇団浪曼劇場の写真を展示しました。会場となったのは当時私が運営していた港区六本木4丁目のギャラリー4127というスペースです。(そのため私のフェイスブックは画廊四一二七になっております。なお残念ながらギャラリー4127は2015年の夏に閉廊しました)


表の看板です                     


飾り気のないロフト的な展示スタイルでした


「クレオパトラ」等の展示です

恒久性のある書籍として、後世に残したいという強い思いで

このような写真展を重ねてきましたが、やはりまだまだ知られていないこの浪曼劇場の舞台写真をきちんとした書籍として刊行したいという気持ちが、私自身や劇団浪曼劇場の関係者の間にあります。というのも三島氏をはじめ、演出家の松浦竹夫氏、出演した俳優さん、女優さんたち、制作スタッフなど、多くの人たちがすでに鬼籍に入っているからです。

今この時点で、きちんとした恒久性のある書籍という形でまとめておかないかぎり、劇団浪漫劇場の貴重な写真や資料は散逸してしまいます。そのような思いで各出版社へのアプローチを地道に重ねてきました。それも私家版や自費出版といった形式ではなく、国際標準図書番号(International Standard Book Number : ISBN)をきちんと付けた書籍としてです。幸運なことに三島由紀夫関係の本を何冊か出版している彩流社が、この企画に関心を示していただきました。

彩流社は1981年創立の個性的な出版社です。出版目録の表紙に「本棚に知の彩りを」とあるように、人文、社会、文芸、紀行、芸術、生活・趣味、理工、児童書といった幅広いジャンルをカバーしています。その根底にある精神は、大出版社が陥りがちなマス・プロ、マス・セールではなく、「書き手と読み手の架け橋」となり、一人の書き手、一人の読み手を大切にして歩むことが未来を与えてくれる《大きな鍵》という自覚、とのことです。

彩流社では以下のような三島由紀夫関係の本を出しています。

   

このような志向をお持ちの出版社とのご縁は、まさにこの本「三島由紀夫と劇団浪曼劇場の記憶(仮題)1968~1972」に適していると私は考えています。

2017年2月の刊行をめざしての進行スケジュール

進行スケジュールは、7月からのクラウド・ファンディング中に、現在までに集めた「劇団浪曼劇場」関係の資料(プログラム、チラシ、ポスター、ニュースレターなど)を読み直す作業、以前の写真展では未収録だった公演の写真も含めて、これらの写真をこの本用に選び直すこと、から始まります。これは現在でも進行している作業です。

公演情報、スタッフ、キャストなど、テキスト資料の整理、プログラムなどから再録する文章のセレクトなど、出版社にきちんとした形式で入稿するための細かい作業であります。

クラウド・ファンディングを9月で締め切り、10月末の入金で、11月から出版する予定の彩流社を交えての作業が始まります。出版社の編集作業、ページデザイン、レイアウトで約2か月を見込み、来年2017年1月初めに印刷所へ入稿。順調に行けば2月中旬から下旬には本の完成の見込みです。

カメラマン齋藤征利氏からのコメント

早いもので、劇団浪曼劇場が解散してから、四十年以上が過ぎました。縁あって私は劇団の専属カメラマンとしてほとんどの公演の舞台写真を撮ることが出来ました。私が夢中で撮影した、これらの写真が、時の流れを超えて唯一無二の記録性を獲得し、日本の演劇史の大切な映像になっていることを、今になって改めて感じています。

「浪曼劇場とは何であったかを残すことが、日本の演劇や文化に対する歴史的な責務」とのお言葉を、当時の劇団関係者の方々よりいただき、撮影したフィルムを永久に保存すべく、管理プロジェクトを進めてきた中で、このような書籍化のお話をいただきました。

この本でご覧いただきますのは、そこから選りすぐった作品です。今もなお「劇的なるものへの憧れ」を、私たちの心の中にあかあかと灯し続ける浪曼劇場と共にあったあの時代。その思いを、この本から感じ取っていただきたいと思うのです。

齋藤征利


これらの膨大な写真を撮影した齋藤征利氏                         

私一人が現場で動く軽快な制作スタイル

基本的には、現場で動くのは私1名です。もちろん浪曼劇場に関わった多くの諸先輩方もいらっしゃいますが、写真のセレクト、文字原稿の整理、リライト、取捨選択などは、私1名が動くという極めて身軽なスタイルです。今のデジタル技術は、机の上で編集作業が出来る体制を可能にしました。このように編集費、活動経費など出来るだけ抑えつつ、フットワーク良く動きます。


パソコン1台が編集部になります

また劇団浪曼劇場に関わった多くの諸先輩から、数多くの貴重な資料を提供していただいております。


公演チラシ、過去の三島展などの貴重な資料です

今回のクラウド・ファンディングの目標は、この企画を取り上げていただいた彩流社に良い仕事をしていただく最低限の資金を集めること、また長年にわたって貴重なネガを大切に保存してこられたカメラマン、齋藤征利氏に報いることです。

日本語と英語の2か国語表記で、世界中の三島ファンに届けたい

書籍は、三島由紀夫に興味を持つ読者、三島ファン、国内外の研究者が手にすることとなるでしょう。また、日本語と英語の2カ国語表記にすることで、三島由紀夫に興味を持つ世界中の人々が読者となりうる本となります。

例を表示するなら以下のような形になります。

「サド侯爵夫人」第2幕:サド侯爵夫人、ルネは、母のモントルイユ夫人と激しく言い争う。

Madame de Sade, act 2 : Rene, Madame de Sade quarrels with her mother, Madame de Montreuil

単に文字だけの本であれば、このような広がりは望めません。しかし、舞台写真が中心となるビジュアル系の本であれば、写真の視覚的なインパクトと日本語と英語のキャプションが付くことにより、見込み読者は世界中に求められるのです。

いくつかの掲載予定の写真をご覧ください

こちらでご覧いただくのは、今まで写真展などで展示してきたカメラマン齋藤氏撮影の舞台写真です。モノクロームが中心となります。書籍用にあらためて選び直す予定ではありますが、参考までにご覧ください。

第1回公演 三島由紀夫作 「わが友ヒットラー」より

第2回公演 三島由紀夫作 「サド侯爵夫人」より

第4回公演 ヴィクトリアン・サルドゥ作「クレオパトラ」より

第6回公演 三島由紀夫作 「薔薇と海賊」より

第7回公演 オスカー・ワイルド作 「サロメ」より

第8回公演 三島由紀夫作 「朱雀家の滅亡」より

極めて時間経過に耐久性のある、アナログの書籍という形式で

リターンは、限定アップデートから書籍、さらにさまざまなサービスという形式で、5種類を設けました。書籍は、極めてアナログ的ですが、10年、20年、50年といった無情な時間の流れにも耐える、恒久的な媒体です。デジタル全盛の現在こそ、書籍の価値はより大きなものとなります。

現在予定している書籍のサイズはA5判(148mm×210mm)の並製、ページ数は約130ページ、販売予定価格は2500円前後です。作業を進めていくうちに変更する可能性も否定できませんが、そのあたりは現場の編集・制作的な判断をお許しいただきたいと思います。

想定されるリスクとチャレンジ

このプロジェクトのリスクは主に私の物理的なものです。私自身が病気や事故で倒れたりするかも、といったあたりでしょうか。

演劇人・三島由紀夫の傑作舞台を後世に残すビジュアル遺産として

三島由紀夫は、1963年にノーベル文学賞の最終候補だったことが、2014年に報じられました。

三島由紀夫という作家は、ともすればその衝撃的な死から、スキャンダラスに捕えられてしまうことも多く、彼の作家としての本質、また劇作家、演劇人としての本質が見えなくなっているのではないかと、私は常々感じています。

三島由紀夫と時代が重なる演劇人を挙げていきますと、年上では岸田国士、千田是也、菊田一夫、年下では浅利慶太、井上ひさし、寺山修司、蜷川幸雄、唐十郎という名が並びます。

演劇人としての三島由紀夫を定義するならば、現代に生きながら、明治以降のジャンルである近代劇の戯曲(「サド侯爵夫人」「わが友ヒットラー」「「朱雀家の滅亡」「薔薇と海賊」「黒蜥蜴」他)を書き、また江戸的な歌舞伎台本(「椿説弓張月」「地獄変」「むすめごのみ帯取池」「芙蓉露大内実記」他)を書き、さらに中世の能楽に取材した「近代能楽集」(「邯鄲」「綾の鼓」「卒塔婆小町」「葵上」「班女」)他を書いた、時代とジャンルを軽々と飛び越えていった稀有な存在でしょう。

どうしても伝統に縛られてしまう能楽、狂言、歌舞伎の世界からも、近代の呪縛を受け、ともすれば左翼的、イデオロギー的な演劇にならざるを得ない近代、現代の演劇界からも、こういった演劇ジャンルを超越した作家は、三島以前にもいませんでしたし、おそらく三島以後にも、いまだ生まれていないと思います。

演劇人・三島由紀夫は、自らの表現を世に問う場として「劇団浪曼劇場」を組織しました。彼が求めたのは熱狂と夢と陶酔と、崇高な情熱と大衆的な共感がひとつに溶け合った一幕一幕であり、江戸の芝居小屋が持っていたであろう贅沢、逸楽、官能といった諸々の要素でした。

あの戦後、昭和の時代に、そこにたどり着こうとした足跡が、この「三島由紀夫と劇団浪曼劇場の記憶1968~1972」(仮題)という写真とデータをひとまとめにした本なのです。

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