【応援メッセージ 安冨歩さん(東大教授)】
vol. 2 2018-08-17 0
各界の著名人の方からいただいた、このプロジェクトへの応援メッセージを順次ご紹介していきます!
1回目は東大教授の安冨歩さん。
3年前から「女性装」で大きな話題となり、メディア出演も多数。
著書『原発危機と「東大話法」』で「東大話法」という言葉をこの世に送り出したことでも有名です。安冨さん、ありがとうございます。どうぞご高覧ください!
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原発事故の翌年、私は東京大学のキャンパス計画室の室員を務めていて、「現在の本郷キャンパスの放射能汚染状況をきちんと調べてはどうか。特に、放射性物質が三四郎池に溜まっているのではないか。」と提案しました。
この提案はなぜか承認され、平成24年 5月18日に、現在、原子力規制委員会の委員をつとめる田中知教授が調査結果を報告しました。
このときの会議に私は出席できなかったので、あとで議事録をもらいました。
それを見て驚いたことに、事故前は地上1メートルで 0.05〜0.067μSv/時程度であったものが、軒並み0.1を超えていました。
文京区にも放射能は降ったのです。
それ以上に驚いたことは、田中教授が「三四郎池は連休中に計測を行った。0.1μSv/時前後であり、特に高いわけではない。」と発言していたことでした。
池の底にどれだけ放射性物質があっても、水で遮蔽されるのですから高いはずがありません。
調べないといけないのは底の泥であって、空間線量でないことは、当たり前です。
しかも更に驚いたことに、こんな間抜けな報告に、東大教授が十数人もいたはずなのに、誰もツッコミを入れていないのです。
専門家や知識人というものは、まったく頼りにならないのだ、と私はあきれました。
ですから、生活者が自分で調べ上げた信頼性の高いデータが、このように公開されることの意義は計り知れないのです。
東京大学東洋文化研究所教授 安冨歩
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『「図説」17都県放射能測定マップ集』書籍化クラウドファンディング
現在開始11日目、633,000円(達成率25%)残り43日です。
このプロジェクトは、世界でも類をみない放射能汚染を起こした福島原発事故で放出された膨大な量の放射能がどのような状況になっているのか。
17都県、3,400箇所以上の土壌を、のべ4,000人以上の市民と測定室が協力し、一箇所ずつ採取して集めた膨大なデータを、分かりやすく図説化して解説する書籍を出版しようというものです。
引き続きシェア、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
https://motion-gallery.net/projects/minnanods