筒井真理子さんから応援コメントが届きました!
vol. 11 2020-04-26 0
『よこがお』『淵に立つ』『愛がなんだ』などに出演する俳優・筒井真理子さんから応援コメントが届きました!
上京したばかりの頃、ミニシアターに足繁く通ったものでした。そこで出会った多様な作品に私は育ててもらいました。遥か遠く言葉も宗教も違う人々の暮らしや生き方に共感するたび世界は近くなり、自分の中の何かが豊かに満ちていきました。今、劇場に足を運ぶことができません。
新型コロナウィルスの蔓延で人と人との距離を空けなければならなくなりました。
そういえば… 少し前に「国境に壁を作る」と言ったリーダーがいた。
世界中に自国ファーストが叫ばれ、分断されてゆく。
国境に壁を作ったところでウィルスは軽々とそれを越えてゆく…。
先日、あるウィルス学者が言っていました。
「今となっては、医療が脆弱なアフリカなどの発展途上国にもウィルスが広がり、先進国が収束してもまた繰り返される。世界中が協力し合わなければ克服はできない」。
さながら神の啓示のように聞こえました。この混乱が終息する日が訪れた時、スクリーンに映されるであろう遠い国の小さな村の物語、そしてその“人生のほんとう“。
多様な文化を届けてくれるミニシアターが存在しない世界を私は想像できません。
このトンネルをくぐり抜けた先に、より豊かな世界があることを願って。
「ミニシアターで、会いましょう!」
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筒井真理子 プロフィール
10月13日生まれ、山梨県出身。82年早稲田大学在学中に、劇団「第三舞台」で初舞台を踏む。以後、映画・テレビ・舞台・CMと幅広く活躍。『男ともだち』(94/山口巧監督)で主演デビュー。第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した『淵に立つ』(16/深田晃司監督)で毎日映画コンクール、高崎映画祭、ヨコハマ映画祭の主演女優賞三冠達成。近年の主な出演作に、『jam』(18/SABU監督)、『洗骨』(19/照屋年之監督)、『愛がなんだ』(19/今泉力哉監督)、「深夜食堂」(19/松岡錠司監督)「ひとよ」(19/白石和彌監督)、「影裏」(20/大友啓史監督)、「SHELL and JOINT」(20/平林勇監督)など。第72回ロカルノ国際映画祭正式出品等の主演作品『よこがお』(19/深田晃司監督)で令和元年度芸術選奨文部科学大臣賞、2019年度全国映連賞女優賞を受賞。