『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル』完成報告会を行いました。
vol. 54 2018-02-02 0
昨夜、『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル 〜最期に死ぬ時。』の完成報告会を開催しました。映画がどのように受け止められるのか…「初お披露目」特有の緊張感の中、映画はスタート。72分間の上映が無事に終わり、会場の明かりがつくと同時に、観客席からはあたたかな拍手が…(涙)。
上映後に行ったトークで関口監督は「『毎アル2』完成後、認知所ケアにおいて唯一無二と考えているコンセプト<P.C.C.(パーソン・センタード・ケア)>と出合った後で、どんな映画を作ればいいのか自問自答の日々が続いた」と言います。
そのうち自身が股関節の手術をすることに…。でも関口監督にとっては「自分の不幸は蜜の味」なので、「手術室を絶対に撮りたい」と一番に思ったそうです(笑)。
この時を振り返って「介護されている人間もさることながら、介護する側の人間も同時進行で年老いていく。私自身も還暦を迎え、このまま永遠に介護をできるように錯覚しているけれど、本当にそうなのか。改めて考えないといけない時期だった」と関口監督。
そしてまた、この手術・入院の決断が「自分自身も予想がつかない展開」につながっていったのです。「2度目の入院中に出会った<山田さん>の存在がこの映画の方向性を決めてくれた。すごくオープンな性格の方で、彼女が「緩和病院にいく」「撮影してもいいよ」と言ってくれた。彼女との出会いで、私自身が「死んでいく」ことをきちんとイメージしないといけないと思ったし、「死んでいく」ことをオープンに語ることは決して悪いことではない」と感じたという関口監督。
「死んでいくときに何が大きな問題になるのかを知りたかった。尊厳死、平穏死、安楽死と言葉はいっぱいあるけど、本当に死んでいくときどうなるのか」その答えは、スイスで自死幇助クリニックを営む医師が教えてくれました。関口監督はスイスに行って初めて、山田さんの死の意味と<緩和ケア>を理解できたと語りました。
……と、ここからは映画の詳しい内容にも触れてしまうので、ちょっと控えさせていただきますね。
イベント終了後、ロビーでお客様のお見送りをしていた関口監督には「こんな映画に仕上がるとは思っていなかったけど、すごくよかった」「映画が終わってから色々と考えが湧いてきて、止まらない」「重いテーマのはずなのに、見終わった後に不思議な爽快感がある」などなど、嬉しい感想が届きました。上映前の緊張も何処へやら、です。
「毎アル ザ・ファイナル」の東京上映は7月にポレポレ東中野とシネマ・チュプキ・タバタの2館で正式に決定しました!多くの方に映画を届けられるよう、ここから新たなスタートです。ご支援いただいた全国の皆さんに恩返しができるよう頑張ります!
チラシも鋭意作成中…今回も素敵なデザインになりそうですのでお楽しみに!
【「毎アル ザ・ファイナル」モニター試写会を開催】
劇場公開に先駆けて映画をご覧いただき、アンケートにご協力くださる方を大募集!
▽モニター試写会申し込みページ
https://peraichi.com/landing_pages/view/maiaru3